HeavyMetal Thunder Records Top
OATHEAN/EYES OF TREMENDOUS SORROW
INDIE/IND0006

韓国出身のメロディック・ブラックメタル・バンド。全曲韓国語だし、韓国語で書かれているため詳しい情報はわかりませんが、サウンド的にはSAD LEGENDと同様の北欧ブラックメタルに泣きのメロディを導入したもの。おそらく民族楽器を導入している模様で、泣き度はかなり高く、時折女性ボーカルもきこえます。韓国語による歌詞もデス声で聴く限りは違和感なし。


OATHEAN/TEN DAYS IN LACHRYMATION
JUSIN/JUSIN002

韓国出身のツインギター、女性キーボーディストのいる5人組、メロディアス・ブラックメタル・バンド2作目(と思う)。この異様なレヴェルの高さは見事!北欧ならではのシンフォ・ブラックと思っていましたが、恐るべし韓国音楽シーン。アジア大陸の広大なスケール感(NHKの特番みたいな)を醸し出すイントロからツーバス疾走のスピード感タップリな2曲目でぶっ飛びます。いかにもクサい歌謡曲的メロディ続出の演奏はシンフォ/スピードメタルを思わせ、悲壮感漂う絶叫ボーカルは叙情ブラック・ファンにはたまらない叫び。随所に泣きまくるギター&キーボードも哀愁たっぷり。ソプラノ・ボーカルも取り入れており、シンフォニック・ブラック・ファンは必聴作。


OBITANIA/PAGAN CRYSTAL SPHERE
OBITANIA/14915CD

たぶんスペイン出身のブラックメタルだと思います(詳しく分からなくてすいません)。全編シンセサイザーによるLORD WINDタイプの一種アンビエントとも、ホラー映画のBGMともいえるサウンドが延々続きます。


OBITUARY/CAUSE OF DEATH -REMASTERD-
ROADRUNNER/RR87672

90年セカンド・アルバム、ジェームス・マーフィーが加入。かなり暗く重いデスメタルに変貌しながらも自在に緩急そしてスピーディーなギターソロを導入した傑作。リフにも印象的なものがあり、展開、構成も見事で聴き飽きない作品。


OBITUARY/DEAD
ROADRUNNER/RR87552

フロリダ・デスメタル界のベテラン、OBITUARYの初のライブ。ブチきれのスピード感よりもウネリのあるリフで、重さとオドロオドロしさが強調されていて、個人的にあまり聴かないタイプのサウンドだったんですが、このライヴはさすがにスピード感もあって、とてもライヴとは思えない高品質のサウンドです。ヘヴィでタイトなリズム隊に決めまくってくれる2本のギター、シンプルかつラウドな演奏で、最後まで飽きません。速い曲はより速く、ヘヴィな曲はよりヘヴィにといった、ライヴならではのサウンドが堪能できます。


OBITUARY/SLOWLY WE ROT
ROADRUNNER/RO9489-2

89年デビュー作。


OBITUARY/SLOWLY WE ROT+CAUSE OF DEATH
ROADRUNNER/RR8360-2

アメリカ・デスメタル界の重鎮、1989年のデビュー・アルバムとスコット・バーンズが加入した1990年のセカンド・アルバムのカップリング2枚組再発盤、ボーナストラック5曲入り。


OBITUARY/THE END COMPLETE
ROADRUNNER/RR87412

1992年リリースの3作目


OBLIGATORISK TORTYR/OBLIGATORISK TORTYR
OSMOSE PRODUCTIONS/OPCD107

元GRIEF OF EMERALDのドラマーが在籍する3人組のバンド。絶叫と咆哮の掛け合い、シンプルなギターリフ、切れ込むギターソロ、ブラストを交えながらもツービート主体のノリのあるドラムスといったスピード・スラッシュです。CRANIUMほどのおふざけはないものの1〜2分台の曲が全25曲(シークレットトラックも楽しげなインスト曲)、スカッと楽しめます。


OBLITERATE/THE FEELINGS
EREBOS/ERE014

スロヴァキア出身のツインギターの5人組、USスタイルのブルータル・デスメタル・バンド。ウゴウゴとウネリのあるギターリフと絶叫も交えた、叫くタイプのデス・ボーカルがカンキンとしたブラストビートとともに爆裂します。リズム隊は比較的しっかりとしており、安心。爆走感よりも、緩急、展開のあるテクニカル系。


OBLIVEON/CYBERVOID
HYPNOTIC RECORDS/HYP1061

カナダ出身のツインギターの5人組、90年代に入ってからのモダン風味のスラッシュメタルです。全体的にうねりのあるミドルテンポでヘヴィなサウンドですが、かつてのスピード・スラッシュっぽい(5)や(8)はひたすらカッコ良い。デス声一歩手前のアングリーボイスだし、METALLICA系のスラッシュ・マニアにはうれしい一枚でしょう。


OBLIVEON/WHIMSICAL UPROAR...
RED STREAM/RSR0123

カナダ出身のベテラン・スラッシュメタル・バンドの結成10周年記念のMCD。彼らがOBLIVEONとして、オリジナル・メンバーでレコーディングしたセカンド・デモの音源を収録した貴重なものです。今となっては当たり前っぽい、絶叫型のデスボーカルにスピーディーなスラッシュメタルを融合させたサウンドです。3曲入り、マニア必携の作品。


14635OBSCENITY.gifOBSCENITY/COLD BLOODED MURDER
MORBID RECORDS/MR093

ドイツ出身のツインギターの5人組、ブルータル・デスメタル・バンド、6作目。Oliverのディープスロートなボーカル、Hendrik & Jensの2人のギタリストによるCARCASSスタイルの、ギターソロもたっぷりあるブルータル・デスメタルは健在。ドラマーが交代しており、新しく加入したMarc-Andreeはアタックの強いブラストビートをこなすテクニシャン。全体的に曲がコンパクトになり、今まで以上にスピード感が増した感じ。もちろん今までと同様の重量感もあり、かなり刺激度は高い。MORRISOUNDスタジオでのレコーディングのせいか、バスドラムのキレがよく、ギターリフ、ベースラインも鮮明だし、何よりボーカルが濁らず生々しいのが非常に印象的。ブルデス・マニアはもちろん、初心者にもお薦めできる逸品です。


OBSCENITY/HUMAN BARBECUE
MORBID RECORDS/MR039

ドイツ出身の正統派デスメタル・バンド、4作目。前作も絶賛された彼等の2年ぶりの作品。CARCASS亡きあとの醜悪なデスメタルの世界を頑なに守り続けているバンドです。地を這うような咆哮型ボーカルにアグレッシヴなギターリフ、スピーディーでヘヴィなリズム隊がうねるように突き進みます。それでいてギターソロではジャーマン特有のメロディを披露するあたり、北欧メロデスとは違った味があります。


11566OBSCENITY.gifOBSCENITY/INTENSE
MORBID RECORDS/MR062

ドイツ出身のツインギターの5人組、ブルータル・デスメタル・バンド、5作目。相変わらずの怒濤の疾走感、パワフルな咆哮型ボーカル、ザクザクと小刻みなギターリフを主体にエモーショナルかつメロディアスなギターソロを導入したサウンドです。ブラストビートは多用せず、あくまでツーバスの疾走感を奔流にした、ジャーマン・パワーメタルなノリが味わえます。スピーディでヘヴィなリフから緩急、展開を導入、マイナーリフを挟んでの泣きのギターソロの流れは、メロディアス・デスメタル・ファンにも十分受けるはず。かといって軟弱なメロデスとは一線を画するパワフルさがあるので、ブルータル・ファンにも十二分に通用します。しっかりと耳に残る曲が多くKRABATHORと共にやはり一線級のバンドです。


OBSCENITY/PERVERSION MANKIND
D&S RECORDS/DSRCD021

2作目。


OBSCENITY/THE 3RD CHAPTER
MORBID RECORDS/MR030

ドイツ出身のツインギターの4人組、ブルータル・デスメタル・バンド、名盤と誉れ高い1996年リリースの3作目。ゴリゴリのギターリフ、咆哮デスボーカル、爆走するツーバスをふんだんに使ったブルータリティ溢れるサウンドに泣きのギターソロを導入したスタイル。CARCASS〜ARCH ENEMY(というよりMichael Amottね)の流れを汲むものの、遙かにこちらの方が重量感、デスメタルとしての醜悪さに富んでおり、メリハリがある。特に女性ボーカルを導入した(1)、7分を超える泣きまくりの(5)などは名曲。あくまでデスメタルに拘る硬派なファンは必聴作品なの。


OBSCURITY/DAMNATIONS PRIDE
SCARLET RECORDS/SC0012

スウェーデン出身のツインギターの3人組、(ドラムはヘルプ)ブラックメタル・バンド、初のフル・アルバム。まさしくVENOM、SLAYER等の初期のスラッシュ/ブラックメタルに影響された、小刻みなリフにアングリーなボーカルがからむタイプで、今聴くと非常にシンプルかつストレートな印象。ブラストビートに吐き出しボーカル、切れ込みギターソロなど典型的な曲もあって、オールド・スラッシュ・マニアにはたまらない作品です。


OBSIDIAN/ON THE PATHS OF OTHERS WE FEED
REGE OF ACHILLES/ILIAD010

元INFESTATION、CRADLE OF FILTHのメンバーが新たに結成したブルータル・デス/ブラックメタル・バンド。オカルトチックなイントロに続いて、咆哮と絶叫の2パターンのボーカル・スタイル、カチカチしたツーバスが爆走するブルータル度満点のサウンドが登場。ギターリフはヘヴィな暗黒系のものからブラックメタルっぽいヒステリックなものまで導入しており、ブラストもビシビシと決めてくれます。随所に巧みなスローパートを挟み込み勢いだけで終わらない部分もあって、全5曲28分しかありませんが、なかなかの聴き応え。CRADLE OF FILTHのDaniが1曲ゲスト・ボーカルで参加、あの声を聴かせてくれます。


OBTAINED ENSLAVEMENT/SOULBLIGHT
NAPALM RECORDS/NPR055

ノルウェー出身のシンフォニック・ブラックメタル・バンド、3作目。空間を埋め尽くすブラストビート主体のドラムス、絶叫型ボーカル、ヒステリックな煽動型ギターリフによる「これでもか!」と言わんばかりのファスト・ブラックが堪能できます。しかしながらその音圧の中から聴き取れるメロディアスなフレーズがたまらなく良い。どことなくヴァイキング系のメロディをうっすらと感じさせ、叙情度は非常に高い。なにもかもぶち壊すほどの勢いの中に垣間見える美がたまらないと言うメロディック・ブラック・ファンは必聴!ある意味MARDUKの作品群に匹敵する出来。


OBTAINED ENSLAVEMENT/THE SHEPHERD AND THE HOUNDS OF HELL
NAPALM RECORDS/NPR076

ノルウェー出身のメロディック・ブラックメタル・バンド、4作目。メンバーが4人になって、シンフォニック度が後退しましたが、その分非常にアグレッシヴなNAGLFARタイプのサウンドになっております。ブラストを多用せず、ツーバスの疾走でノリのあるスピード感を出しており、また結構このドラムがドラマティックに曲を盛り上げています。煽動型リフも印象的だし、また随所にマイナーコードを使ったメロウなリフやエモーショナルなソロも登場して、叙情度、メロディアス度はかなりのもの。DISSECTIONやNAGLFARといったブラックメタル・スタイルのメロデス・ファンは聴いて損なし!!


OBTAINED ENSLAVEMENT/WITCHCRAFT
WOUNDED LOVE RECORDS/WLR013

ノルウェー出身の6人組、シンフォニック・ブラックメタル・バンド、2作目。スペーシーなインスト曲に期待すると、その通り、非常にシンフォニックでドラマティックなブラックメタルが登場。(インストだけってパターンが多いから)全編ツインギターにシンセ、ピアノを駆使し、銅鑼やマーチ風リズムを用いたドラムが繰り広げるサウンドは、ヴァイキングっぽいメロディやノルウェー産特有の寒々とした叙情派のものが主流。メロディアス、シンフォニック派は必聴!!


15430OBTEST.gifOBTEST/TUKSTANTMETIS
BOLF MUSIC/BOLF003

リトアニア出身のペイガン・ブラックメタル・バンド、1996年から1997年にかけてレコーディングされたデビュー作。プリミティヴ・ブラックの影響を感じるヒステリックな煽動型ギターリフとワンバスキックのドラムス、絶叫ボーカルによるサウンドを基本に、随所にアトモスフェリックなスローパートやメロディアスなギターソロ、クリーンボーカルによるコーラス、ヴァイキング風の効果音などが散りばめられており、歌詞もたぶんロシア語よるものでなかなかの個性派。サウンドプロダクションがチープながら(これもプリミティヴ・ブラックの一つの要素)ローファイ&ハイエナジーで、多少フォレスト&トラッドなブラックメタル・ファンは聴いて損なし。


17018OCCULT.gifOCCULT/ELEGY FOR THE WEAK
KARMAGEDDON/KARMAA022

オランダ出身のブラック/スラッシュメタル・バンド、かつての女性ボーカルRachel嬢はSINISTERに引き抜かれたため4人組での復活、5作目のアルバム。ボーカルは多少デスメタル系に踏み込む部分もあるものの、全編スピーディーなジャーマン・スラッシュメタルとなっております。ザクザクウンジョコしたギターリフ、ツーバスの疾走感を生かし、字余り早口で歌うサウンドはとことんアグレッシヴ。ギターソロはほとんどないもののリフのインパクトもあるし、ソリッドでスピーディーな全11曲40分、KREATORファンは必聴作。


OCCULT/PREPARE TO MEET THY DOOM
/FDN20102


14412OCCULT.gifOCCULT/RAGE TO REVENGE
PAINKILLER/PKR019

オランダ出身の男女ツインボーカルのスラッシュメタル・バンド、3作目?女性ボーカルのRachel嬢はSINISTERの「CREATIVE KILLINGS」アルバムにも参加し、デスボーカルを聴かせてくれます。今作では以前よりもさらにシンプルでスピーディーなスラッシュメタルになっており、ギターソロをほとんど排除して、ザクザクのギターリフと疾走ツーバスで押しまくるジャーマン・スラッシュ・タイプ。ツインボーカルも、たぶんMauriceの低い咆哮と、ちょっとオドロしげなRachel嬢の掛け合いで、なかなかおもしろい雰囲気。スラッシュ・ファン必聴!!


OCCULT/THE ENEMY WITHIN
/FDN20142

オランダ出身の女性ボーカルがいる6人組。といってもソプラノとかじゃなく、ちょこっとコーラス程度の参加。サウンドはジャーマン系のスピード・スラッシュにブラックメタルなボーカルをかぶせた感じで、ツインギターは非常に印象的かつメロディアス。ブラストも導入していますが、ドラムスのツーバス疾走感もたっぷりあって、なかなか活きがよろしい。スラッシュメタルとブラックメタルの中間的サウンド。


OCEANS OF SADNESS/FOR WE ARE
LSP COMPANY/LSP001

ベルギー出身のツインギター、キーボードの6人組、ブラック/ダーク・ゴシックメタル。壮麗なキーボードがバックで鳴り響く中を、絶叫型と咆哮型のツインボーカルで、静かなイントロから徐々に盛り上がりを見せる、勇壮でドラマティックに展開していく曲が中心。いわゆるメランコリックでダークな部分と、ブラックメタルの凶悪さを併せ持ったサウンドで、美と醜が堪能できます。メロディラインは比較的解りやすく、ヘヴィメタルの常套手段的な曲展開が多いのでけっこうすんなりと楽しめます。ただ技術的に未だ未熟な部分があって、モタつくところがあったりしますが、それを補えるだけの曲のカッコ良さがあります。メロディック・ゴシック、ブラックメタル・ファンは聴いて損なし。


OCEANS OF SADNESS/LAUGHING TEARS CRYING SMILE
LSP COMPANY/LSP010

ベルギー出身のツインギター、キーボードの6人組、メロディック・ブラック/ダーク・ゴシックメタル・バンド2作目。前作よりも明らかに進歩しており、「メロディック」という冠をかぶせることの出来るサウンドになっています。ボーカルスタイルこそ、絶叫咆哮を使い分けていますが、ザクザクしたギターリフにきらびやかなキーボードを導入したパワーメタリックな演奏が耳に残ります。スローな導入から盛り上がりを見せるドラマティックさ、朗々としたボーカルを用いたり、ピアノによる陰鬱なメロディを用いたゴシック調な部分も上手く曲の中に盛り込んで消化しており、聴き飽きない作品。ボーカルにもう少しパワーがあれば最高なんですが、比較的コンパクトな北欧産のメロディック・デスとは違ってシアトリカル/ドラマティック/エピックなデスメタル・ファンは聴いて損なし。


OCTINOMOS/ON THE DEMIURGE
/FMP006


OCTINOMOS/WELCOME TO MY PLANET
HAMMERHEART RECORDS/HHR056

スウェーデン出身のブラックメタル・バンド。詳しくはわからないんですが、内容はとんでもなく凄い!ほぼ全編スピード・ブラックメタルで、ヒステリックな絶叫デス声に煽動型ギターリフ、ブラストビート炸裂のサウンド。そのリフもよく動いており、かなり印象的、ソロにいたっては(ソロらしいソロはないんですが...)叙情メロディアス。特に前半の曲における、泣きまくるリフはNAGLFERやDISSECTIONに匹敵するものがあります。効果的な緩急や展開の導入もされており、スピード主体のメロディック・ブラックメタルとしての曲のヴァリエーションも多く、聴き応えあり。


OCTOBER 31/MEET THY MAKER
RIP RECORDS/D&L09

ドラム、ボーカル、キーボードをこなすKing Fowley率いるツインリード・ギターの4人組、2作目。アメリカ出身のバンドながらここまで正統はヘヴィメタルをやってくれるのは見上げた根性です。おそらくアメリカ国内じゃ見向きもされないバンドなんでしょうけど、ヨーロッパと日本は絶対見捨てておけないファンがいます。LAメタルなどという軟弱サウンドを演奏するバンドを無視すればアメリカにもこういったNWOBHMの影響下のバンドは数多くいました。ツイン・リードを随所に導入して、叙情タイプの曲をザクザクと聴かせてくれます。80年代前半ブリティッシュ・ヘヴィメタル・ファン(けっこう年くってるはず)必聴アイテム!


OCTOBER 31/THE FIRE AWAITS YOU
RIP RECORDS/073776

アメリカ出身の3人組、正統派ヘヴィメタル・バンド。音質、プロダクションがチープながらなかなか味わい深いサウンドです。いわゆる80年代ブリティッシュ系のB級メタルの音です。タイプ的には同じアメリカ出身ながら哀愁漂うHMを演ってたOMENみたいで、ちょっとボーカルのへたくそなGRIM REAPERと言った感じもします。でもこれが正統派ヘヴィメタルなサウンドなんですよね〜。B、C級メタルのマニアは必聴!


OCTOBER TIDE/GREY DAWN
AVANTGARDE MUSIC/AV037

KATATONIAのヨナス・レンクス(dr & vo)とフレドリック・ノーマン(g & b)の二人によるデスメタル・プロジェクト。A CANOROUS QUINTETのボーカリストが参加しており、ドゥーミーでダークながらメロディック・デスに通じる印象的なギターリフを主軸としたサウンドで初期KATATONIAファンは納得。ダークなメロディを吐き捨てるように歌うマーティンのボーカル・スタイルもA CANOROUS QUINTETとは違った一面です。


17135OCULTAN.gifOCULTAN/COFFIN
MUTILATION/MUT047

ブラジル出身のメイクも衣装もばっちりの4人組、ブラックメタル・バンド、5作目のフルアルバム。1曲目の管弦楽とクワイアを導入した荘厳なイントロから一変してのファストな展開は鳥肌もの。プロダクションが悪くギターの音色に今ひとつノイジーさが無く、また曲尻の処理もまずいながら、破壊的な絶叫ボーカル、ドタドタとしたブラストビート(スネアとシンバルのテンポが違うのがおもしろい)、寒々しいフレーズを奏でるギターなど雰囲気は良い。5作目にしてこの音質なのはバンドが悪いのかプロデューサーが理解してないのか分かりませんが、実に惜しい。とにかく超マイナー系のメロディック・ファスト・ブラック・マニアなら聴いても損なしの全9曲36分。


17524ODELEGGER.gifODELEGGER/THE END OF TIDES
NYKTA/NYKTA05

ドイツ出身のブラックメタル・バンドBILSKIRNIRのサイド・プロジェクト、2000年から2002年にかけてのレコーディング作。BILSKIRNIRとはうってかわってスピーディーでノリノリのサウンド(といってもブラックメタルの範疇で)。音割れ寸前の絶叫型ボーカルが叫き散らし、シンプルなコード掻き鳴らしのノイジーなギターリフとツンタンツンタンのツービートによるロウ・プリミティヴ・ブラック全開です。いわゆるDARKTHRONE直系のサウンドを当時の面影(薄っぺらな音像やスカスカの音質、よたりまくるリズム(^_^;)を残したまま再現したようでうれしい限り。ドラムカウントではじまる生々しい録音も見事な全16曲45分、ILDJARN・タイプのサイコノイズ・ブラック、プリミティヴ・ブラック・ファンは見逃すべからず!


12223ODESOFECSTASY.gifODES OF ECSTASY/DECEITFUL MELODY
THE END RECORDS/TE016

ギリシャ出身のクラシカル・フィーメイル・ゴシック・デスメタル・バンド、2作目。待望の作品であり、期待が大きいだけに一縷の不安があったのも確かですが、(1)を聴いただけでその不安は見事払拭されました。まず演奏そのものが非常にヘヴィ・メタリックになり、曲構成もヨーロピアン・メタルそのもの。そこに男声のブルータル・ボイスと女性のメロディック・ボイスが絡みながら歌い上げており、やはりNIGHTWISHのイメージに非常に近くなった感じ。高尚なクラシカルな雰囲気は少なくなったものの、曲調そのものの幅は広がり、女性ボーカルもオペラティックな歌唱に限定されていたのが、いかにアグレッシヴなデスメタルにそれを絡ませれば気持ちイイかを考えており、清楚なソプラノを右、左、中央とステレオ感覚を上手く利用した振り分けで、楽しませてくれます。(5)のようなパワーメタリックな曲も導入されてメタル魂を感じさせる作品。見事!!


6258ODESOFECSTASY.gifODES OF ECSTASY/EMBOSSED DREAM IN FOUR ACTS
THE END RECORDS/TE005

ギリシャ出身の6人組(うち二人が女性)、デビュー・フル・アルバム。これまた究極的クラシカル・フィーメイル・ボーカル・オペラティック・メタルです。ピアノソナタによるプロローグから叙情派ギター、キーボードをふんだんにフューチャーしたデス/ゴシックメタル系のサウンドで、咆哮型の男声ボーカルと二声のソプラノが気持ちよく歌い上げます。全体の雰囲気はドイツのCREMATORYに似たメロディアスでポップとも言えるサウンドで、ソプラノ・マニアは要チェック!!


OFFICIUM TRISTE/NE VIVAM
TEUTO/TER009

オランダ出身のツインギター5人組、ファースト/フルアルバム。BLACK SABBATHに通じる重苦しくもインパクトのあるギターリフを中心に、静かな導入部からツーバス連打のヘヴィでドラマティックな盛り上がりサウンドです。ギターのメロディラインは哀愁系の泣きが多く、ボーカルは咆哮型デス声で、いわゆるゴシック・デスメタル風の趣があります。女性ボーカルやキーボードといった技は使っていませんが、非常に聴きごたえのあるサウンドです。


17269OFFICIUMTRISTE.gifOFFICIUM TRISTE/REASON
DISPLEASED/D00134

1994年に結成されたオランダ出身のツインギターの5人組、ドゥーム・デスメタル・バンド、一時解散していた模様ですが復活の3作目。慟哭系のデスボーカル、重々しく引きずるようなギターリフ、それに拍車をかけるゆったりとしたリズムを叩き出すドラムスによるメランコリックでデプレッシヴなサウンドを展開。ロングノートのキーボードによる荘厳さ、ピアノによる切なさ、エモーショナルなギターソロによる泣きの部分と醜悪なデスメタル(デスボーカル)部分がミックスされており、その感情を封じ込めつつ増幅させるが如くの楽曲群は、どれも美と醜の対比が堪能出来る全5曲42分、絶望感と悲壮感にどっぷりと浸りたい人は必聴の作品。


16059OLDDEADTREE.gifTHE OLD DEAD TREE/THE NAMELESS DISEASE
SEASON OF MIST/SOM070

1997年にフランスで結成されたツインギターの4人組メランコリック・ゴシックメタル・バンド、デビュー・フルアルバム。1999年に前のドラマーが自殺して、その悲しみにインスパイアされた作品。バックの演奏自体はいわゆるミッドテンポ主体のダーク&ヘヴィなゴシック・サウンドながら、特徴的なのはボーカルで、慟哭系のデス声からクリーンで嘆きの感情を表に出した声でも歌っており、その歌声と曲調が見事にシンクロした作品。ヴァイオリンやピアノといった泣き楽器を使わず、ボーカルの歌声とギターのエモーショナルで泣きまくる(5)でのメランコリックな表現が見事で思わず聴いていて鳥肌が立つほど。泣きメロ重視のゴシック・デスメタル・ファンは聴いて損なし!


OLD FOREST/INTO THE OLD FOREST
MORDGRIMM/GRIMM8CD

ノルウェー出身の3人組、プリミティヴ・ブラックメタル・バンド、1997年から1998年頃に作られた曲をレコーディングした作品。バンド名から音の方が想像できますが、大方の予想通り。シャカシャカした煽動型ギターリフ、ポコポコしたドラムス、エコーのタップリかかったゆったりした絶叫型ボーカルによるDARKTHRONE系プリミティヴ・サウンド。随所にキーボードを導入しており、叙情度、寒々度はけっこう高く、スカスカの音圧ながら音質はきわめて良好なので、初期ノルウェー産ブラックメタル・ファンは聴いて損なし。


OLD FUNERAL/THE OLDER ONES
HAMMERHEART RECORDS/HHR048

IMMORTALのAbbath、BURZUMのGrishnack、HADES ALMIGHTYのJornが在籍したバンドで、初期ノルウェー・ブラックメタルシーンの立て役者、1990年から1992年にかけてのレコーディング作品。最初期の作品は、まだスラッシュメタル色が色濃い、吐き出しボーカルに小刻みなギターリフ、緩急を取り混ぜた曲展開です。4人編成になってからはボーカルがブルータルな咆哮型に変わり、重厚で、扇動型ギターを取り入れたサウンド。限定デジパック再発盤。


OLD MAN'S CHILD/BORN OF THE FLICKERING-REISSUE
CENTURY MEDIA/771472

デビュー作


5729OLDMAN'SCHILD.gifOLD MAN'S CHILD/ILL-NATURED SPIRITUAL INVASION
CENTURY MEDIA/772192

大好評だった「THE PAGAN PROSPERITY」に続く3作目のアルバム。キーボードをふんだんにフューチャーした北欧ヘヴィメタルっぽいサウンド展開が、今作はより顕著になっています。CHILDREN OF BODOMの影響か、前作のようにキーボードに頼っていた部分が少なくなり、ギターサウンドが前面に出てきたおかげで、メロディ・ラインが浮き出たきた感じです。北欧メロディアス様式系ブラックメタル・ファンは必聴の作品!!


OLD MAN'S CHILD/IN DEFIANCE OF EXISTENCE
CENTURY MEDIA/774582

ノルウェー出身のメロディック・ブラックメタル・バンド、約3年ぶりの5作目のフル・アルバム。DIMMU BORGIRと血縁関係にあるバンドとして今作では元CRADLE OF FILTH〜DIMMU BORGIRのNicholas Barkerがドラムスを担当。さらに2曲でDREAM EVILのGus G.がギターで参加、弾きまくっております。まあ相変わらずのモダン(すでにこういったサウンドが定着した今となってはモダンでもないか)なキーボードが煌びやかに奏でられる中を、ザクザクしたギターリフ、ブラストを使いつつもツーバスの疾走感を生かしたドラムス、ディープなボーカル、パワーメタリックな曲展開といかにもファッショナブルでメロディアスなブラックメタルが堪能できます。


OLD MAN'S CHILD/REVELATION666
CENTURY MEDIA/77258-2

DIMMU BORGIRと共にノルウェー産メロディック・ブラックメタルを確立したGalder率いるOLD MAN'S CHILDの4作目のフル・アルバム。凶悪な絶叫型ボーカルと扇動型ギターリフといったブラックメタル特有のスタイルを基本にしながら随所にメロディアスなギターソロや、シンフォニックな味わいのシンセサイザー、ツーバスの疾走感を強調した、もはや定番と化したサウンドで、ファンには安心の作品。多少実験的に変化技を使い出したDIMMU BORGIRと比べると、個人的には何ら変わっていないこのバンドの方が、より楽しめました。定番中の定番!!


OLD MAN'S CHILD/THE PAGAN PROSPERITY
CENTURY MEDIA/771832

97年リリースのセカンド・フル・アルバム(通算3作目)。メンバーの写真は恐るべきブラックメタルですが、サウンドはキーボードとツインギターが目一杯メロディアスに奏でられており、様式系の疾走感のあるパワーメタルやスケールの大きい北欧メタルサウンドに絶叫型ボーカルがのっかています。DIMMU BORGERほどの狂暴性がない分、聴きやすいサウンドでしょう。


OLEMUS/BITTER TEARS
FROWZ/L25131096-1

オーストリア出身のツインギター、キーボードの5人組、ゴシック・デスメタル・バンド。女性ボーカルがゲスト参加しており、数曲、デュエット状態で歌っております。男性ボーカルはパワフルな咆哮型、レンジの広いダイナミックな音像で、いわゆるゴシック・デスのノリのサウンドを堪能できます。しかしながら特有の躁鬱的な印象はあまりなく、ツーバスによるドラマティックな曲調、オーソドックスなHMっぽいギターリフ、随所に壮麗なキーボードを導入しており、割とパワーメタルっぽいところもあります。叙情度も少な目で、割と淡泊な印象は拭えません。もっと女性ボーカルを大々的に入れた方が良かったと思わせます。


OLEMUS/PSYCHO-PATH
NOISE ART STUDIO/NAS05

オーストリア出身のツインギターの5人組、4曲入りミニ・アルバム。印象的でメロディアスなギターを導入したパワーメタルっぽいサウンドで、ボーカルは悲壮感漂う咆哮型のデスボーカル。ツーバスの疾走感とドラマティックな曲展開がパワーメタルのノリを醸しだす(1)はSENTENCEDやCRYHAVOCタイプのアグレッシヴなゴシック・サウンドで、女性ボーカルも参加しており、この1曲だけでもマニアなら買い。他にもメロディアスかつエモーショナルなギターソロを導入した曲や、ゴシック特有の感情を殺したボーカルによる起伏のあるドラマティックな曲が中心で、フル・アルバムを期待したいバンドです。


OMEN/REOPENING THE GATES
MASSACRE/MASCD0124

アメリカ出身の正統派HMバンド、9年ぶりの再結成アルバム。といってもオリジナル・メンバーはギタリストのみで、サウンドも硬質でヘヴィなギターを主体にしたスラッシュっぽいものになっています。ボーカルも吐き捨てっぽく歌っており、妙にバタバタするバスドラムに、グルーヴ感のあるリズムがかつての流れるようなヘヴィメタルとは全く別物。ギターソロには往年のメロディアスが感じられますが、音色自体がスラッシュメタルなので、用心してください。


ON THORNS I LAY/ANGELDUST
BLACK LOTUS/BLRCD028

ギリシャ出身のゴシックメタル・バンド、5作目。ゴシックの聖地HOLY RECORDSを離れてリリースされたので、「もしや?」と思ったら案の定(1)を聴いて「ヤッちゃったよ!」シャラシャラしたギターに気怠く歌う男性ボーカルによるニューウェイヴ・ゴシック全開で味も素っ気もなし。唐突に始まる曲頭の処理はどういうことだ?クレジットを見る限り女性ボーカル2人にヴァイオリンのElena嬢もいますが、とにかく曲が平板。(3)のようなヴァイオリンを導入しアグレッシヴな男性ボーカルが歌う曲や(4)の女性ボーカルなど、細かく聴けばかつての面影はありますが、その影はきわめて薄いです。


ON THORNS I LAY/CRYSTAL TEARS
HOLY RECORDS/HOLY44CD

ギリシャ出身のゴシックメタル・バンド、3作目。今作ではElena(viola)とIonna(key) Doroftei姉妹を加入させ、さらには女性ボーカルとしてMarcela Buruianaが歌っております。ヘヴィなギターワークと叙情たっぷりのキーボードを絡ませ、さらにはヴィオラが哀愁度を高めた上で、清楚な女性ボーカルが歌う(1)で、耽美なフィーメイル・ゴシック・ファンならまず買って損なし。男性ボーカルのデス声はほとんどなくなり、朗々とした語りが多く、このあたりも切なくもはかない雰囲気がいやが上にも盛り上がってきます。ただダークだけじゃなく(3)のようなノリのあるゴシック曲もあり、メリハリの利いた作品。


16901ONTHORNSILAY.gifON THORNS I LAY/EGOCENTRIC
BLACK LOTUS/BLRCD059

ギリシャ出身のゴシックメタル・バンド、BLACK LOTUS(ここは装丁が悪い)に移籍しての第2弾6作目。やっぱり前作の路線を周到した気怠げな男性ボーカルによるニューウェイヴ系ゴシックです。しかし内容的にはずいぶん良くなっており、かつての面影はなくむさ苦しい男4人組になっていますがKATATONIAを彷彿とさせるモノクロームで耽美な部分、近作のANATHEMA風の繊細で力強くそれでいてキャッチーな楽曲がズラリと並んでおります。アコースティック・ギターやキーボード、女性ボーカルもゲスト程度に使っており、実にうまくバランスのとれた作品。結局は楽曲の質を重視するメランコリックでロマンティックなゴシック・ファンは聴いて損なしの全10曲49分。


11990ONTHORNSILAY.gifON THORNS I LAY/FUTURE NARCOTIC
HOLY RECORDS/HOLY59CD

ギリシャ出身の男女ボーカルを擁する4人組、4作目。前作をさらに押し進めた耽美系メロディアスなダーク・ゴシックが堪能できます。キーボード、ヴィオラ奏者(前作のElena)女性ボーカル(同じく前作のMarcela Buruiana)をゲストに迎え、そのヴィオラによるもの悲しいインスト曲(1)で幕開け、ニューウェイヴの流れを汲むポップな(2)ですっかり虜になります。デスメタルから派生したPARADISE LOSTやSENTENCEDタイプのゴシックメタルとはまた違った、ダークさの中にも哀愁とソフトで聴きやすいメロディをふんだんに盛り込んだ曲や、アコースティック楽器を効果的に使い、女性ボーカルと男性ボーカルによるドラマティックな曲など、もはやデス色を払拭したメロディアス・フィーメイル・ストリングス系ゴシックの頂点!必聴!!


ON THORNS I LAY/ORAMA
HOLY RECORDS/HOLY29CD

ギリシャ出身のメロディック・デスメタル・バンド、セカンド。今作では正式にキーボード兼女性ボーカルが加入、メロディアス度がさらに増しており、美と醜のゴシック度も増加。その代わりに幾分スピード・ダウン、アグレッシヴさがなくなったのは否めません。しかしながら相変わらずギターは非常にメロディアス。男声のデス声もLOWボイスのみになったので、これはもうゴシック・デスと思っていただいた方がよろしいです。


ON THORNS I LAY/SOUNDS OF BEAUTIFUL EXPERIENCE
HOLY RECORDS/HOLY12CD

ギリシャ出身の4人組、デビュー作。ギターがキーボードも担当。音質が今いち良くないんですが、起伏のある展開、テクニカルな演奏が一体になったメロディアスなゴシック・デスメタルで、ボーカルはLOWとHIGHを使い分け、またゴシック特有の朗々と歌うところもあります。ユーロ・プログレッシヴ・ロックのシンフォニックで大仰な雰囲気と神秘的な要素に、ゴシック/デスをミックスしたような個性的な世界を展開。スネアが無機質な乾いた音色なので、ツーバスのドラマティックなパートにおいても何となく前衛的。ギターやキーボードのメロディは、叙情漂う官能的なものが多く、優しく包み込まれるような耽美な音世界です。ゴシックの美を堪能出来る作品。


16120ONANYBOYS.gifONANY BOYS/RE-ANIMATION OF TITILLATING BOODY HULLABALLOO
LEVIATHAN/LVRCD040

でた〜チェコ出身のおバカな4人組、最強ショート・グラインド/ノイズコア・バンド、1992年にリリースしたデモ音源と1996年にリリースされたGROSSMEMBERとのスプリット音源を収録した作品。ここまで徹底的におバカをやってくれればもはや表彰もの(わっ死語)サウンドはもちろん裏・表のジャケット、CDのレーベル面まで合成デカパイのオンパレード。全180曲クレジットされていますが、トラック数は1曲のショート&ノイズ&ユーモア満点の28分ヽ(´・`)ノ ・・・


ONDSKAPT/DRACO SIT MIHI DUX
SELBSMORD/CELLAR010

スウェーデン出身の邪教ブラックメタル・バンド、2作目。荘厳なクワイアによる序曲と共にシャリシャリとしたトレモロ・リフ、ブラストビートそしてゆったりと吐き出す絶叫型ボーカルによる聴くも恐ろしげなサウンドが登場します。エコーをたっぷりと効かせ、ヒステリックなリフと緩急を使い、回り込むようなタムロールを多用したドラムスは宗教的ブラックメタルはSHININGに代表されるようなスウェーデン産ブラックの暗黒面を描き出したよう。随所に導入されるリリカルなメロディと悪魔の囁きか天使のお告げのようなボーカルは一般メタル人はその固定概念が間違いなく破壊されるであろうが、デヴィル・ブラック、スーサイダル・ブラック・ファンは必聴の全6曲45分!


16452ONHEIL.gifONHEIL/THE THREAT
WAR CRY/WCP001

オランダ出身のオールドスクール・ブラックメタル・バンド、4曲入りミニ・アルバム。ボーカルはゆったり吐き出す絶叫型で、けっこうパワフルに吠えるあたりはNAGLFARに似た感じ。トレモロ・リフ一辺倒ではなく、ザクザクしたギターリフも多用しており、特に(3)のタイトル曲では80年代メタル風のリフワークが結構おもしろくてカッコいい。GORGOROTHの「UNDER THE SIGN OF HELL」に収録されていた"The Rite Of Infernal Invocation"のカヴァーを含む、限定500枚手書きナンバリング入り、スラッシーなカッコよさをもったブラックメタル・ファンは要チェックの作品です。


ONTARIO BLUE/WAITING FOR RAIN
DISPLEASED/D00068

ENDURAのメンバーのソロ・プロジェクト。ダーク・アンビエント/サウンドトラック・ミュージックに属するアコースティック楽器とシンセサイザー、男性ボーカルの語りによるサウンド。タイトルからのイメージを音として表現している通り、薄暗くどんよりとした雰囲気と、祈りを捧げるような宗教ゴシック風の印象、雰囲気が変わって感謝を表すような感じなど起承転結が見える展開。後半のストリングスや女性コーラス、ソプラノの導入、アコースティック・ギターによる弾き語りなど、フォーク・ロックっぽい感じもあります。


ONTOS ON/SOMBRE CHAOTIC ENTANCE
FROWZ PRODUCTIONS/FP0003

カナダ(たぶん)出身のツインギター、キーボードの6人組、ヴァイオレント・シンフォニック・ブラックメタル・バンド。オルガン系の荘厳でクラシカルなキーボードのイントロに続いて絶叫喚きちらしのボーカル、煽動型ギターリフ、爆走ツーバス・ドラムによるファスト・ブラックメタル・サウンドが全開です。ギターリフには結構印象的なものがあるし、バックに流れるパイプオルガン風のシンセサイザーが非常に効果的で、言ってみればMARDUKをシンフォニックかつクラシカルにした感じです。全5曲20分程度ですが、下手にダラダラと緩急やら展開を盛り込むバンドよりかは遙かに聴いた後の爽快感が違います。ちょっと音質がこもり気味が残念ですが、ブラックメタル・マニアには損のない内容。


17741OPERAIX.gifOPERA IX/ANPHISBENA
AVANTGARDE MUSIC/AV081CD

1988年にギターのOssianを中心に結成されたイタリア出身のオカルト・ブラックメタル・バンド、5作目のアルバム。ボーカルとドラムスが変わっており、今までになくシンフォニックなサウンドに仕上がっております。コンセプトが「異教信仰と古代宗教への賛美歌」らしく、ゲストにハープやチェロ、フルート奏者、ボイスアクターを迎えいわゆるフォークローな雰囲気を出しております。ただしあくまで雰囲気にとどまっており、基本は新加入のM the bardの強力な絶叫ボーカルに導かれたシンフォニックでアグレッシヴなブラックメタルなのが良い。元々非常に重厚感のあるサウンドを演奏していたので、サウンド・コンセプトを明確かつ分かりやすいものにしたのは大正解。叙事詩的で騎馬剣劇や魔術・儀式といったキーワードが好きな人は必聴の全10曲64分。


14584OPERAIX.gifOPERA IX/MALEVENTUM
AVANTGARDE MUSIC/AV064DG

イタリア出身の5人組、オカルトメタル・バンド、4作目。当店でも非常に高く評価した前作「THE BLACK OPERA」に続く作品で、期待の大きかった作品で、その内容は違わぬすばらしさで一安心。ただ残念なのはボーカルの交代。前作までのCadaveria嬢が都合により脱退、新しく男性ボーカルが加入しています。がしかし、元々Cadaveria嬢のボーカルスタイルはブラックメタル然りだったし、新ボーカルの歌い方も同様の押しつぶしたような絶叫声路線なので、あまり違和感は感じません。逆に朗々としたボーカルを取り入れた分、ダークさが顕著になり、シンフォニックでドラマティックでアグレッシヴといった、そしてもちろんテクニカルな演奏をとことん聴かせてくれます。CANDLEMASSやLUX OCCULTAといったダーク・オカルト系のファンは必聴作!


OPERA IX/SACRO CULTO
SHIVER RECORDS/SHR023

セカンド・アルバム


11659OPERAIX.gifOPERA IX/THE BLACK OPERA:SYMPHONIAE MYSTERIORUM IN LAUDEM TENEBRARUM
AVANTGARDE MUSIC/AV053

イタリア出身の女性ボーカル、キーボードの5人組、シンフォニック・オカルト・メタル・バンド3作目。全曲女性ボーカルのCadaveria嬢が歌っており、とても女性とは思えないブラックメタル然りの絶叫ボーカルが強力!演奏は非常にダークでシンフォニックなもので、キーボードの壮麗な雰囲気、ドラマティックな曲構成、正統派パワーメタルなギターリフ、メロディックなソロなど、そこら辺のダーク・ブラックメタルを遙かに凌駕する出来。曲のイントロ部分や要所で女性の普通声も使っており、これがたまらなく個性的。イタリアのバンドらしいテクニカルな演奏で、ドラマティックなブラックメタル/ダークなパワーメタル・ファンは必聴!(7)はバウハウスの「ベラ・ルゴシの死」のカヴァー。


OPERA IX/THE CALL OF THE WOOD-REMASTERED+BONUS TRACKS
AVANTGARDE MUSIC/AV059

イタリア出身の女性ボーカルのドラマティック・ブラックメタル・バンド、1994年のデビュー作のリマスター、1992年のデモ音源2曲を追加収録した再発盤。当店が絶賛した2000年にリリースされた「THE BLACK OPERA〜」と比較するとやはりデビュー作ということで、格段の差がありますが、基本的にはドラマティックかつテクニカルなFATES WARNINGのようなサウンドに、ブラックメタル色を加味して、それをCadaveria嬢が歌うといった感じ。まず聴くなら「THE BLACK OPERA〜」ですが、マニア&ファンなら聴いても損なし。


17264OPERATIONWINTERMIST.gifOPERATION WINTER MIST/WINTER WARFARE 2
REGIMENTAL/REG020

1998年に2つのバンドが統合され、2001年に現在のバンド名で作戦行動開始したカナダ出身の4人組ブラックメタル・バンド、ファースト・フルアルバム。これは明らかに「PANZER DIVISION」〜「LA GRANDE DANSE MACABRE」時のMARDUKを意識したファスト・ブラックです。戦闘場面のSEを盛り込み、フル・ブラスト、暴れまくるシンバルワーク&タムロールを駆使したドラムス、暴虐絶叫型ボーカル、トレモロ・リフとスラッシュリフを使い分け、一気にたたみ掛けるようなファスト・ナンバーとミッドテンポの重々しい曲を交互に配置しており聴き応え十分。ウォー・ブラック・ファンは聴いて損なしの全12曲49分!


12837OPETH.gifOPETH/BLACKWATER PARK
MUSIC FOR NATIONS/CDMFN264

スウェーデン出身の、世界で最もプログレッシヴなデスメタル・バンド、5作目。この世界を体験してしまうともはや抜け出すのは不可能だと思える、プログレッシヴ・デスメタル・サウンドが凝縮されています。いままでよりもさらに静の部分が際だっており、1曲目から10分を超える大曲は、唸りを上げる咆哮型デス声によるデスメタル然りなアグレッシヴな部分とアコースティック楽器を駆使した静寂との対比が見事。それは(2)以降の曲にも引き継がれ、クリーンボーカルなどの導入で美と醜の対比がさらに加速され、ラストの(8)まで、60分間たっぷりと堪能できます。こらはまさにPINK FLOYD、YESといった高度な演奏技術と歌詞で独自の世界観を体現した先駆者的バンドに追従できる作品。


14758OPETH.gifOPETH/BLACKWATER PARK-LTD 2CD SET
MUSIC FOR NATIONS/CDMFN284

スウェーデン出身の、世界で最もプログレッシヴなデスメタル・バンド、5作目。この世界を体験してしまうともはや抜け出すのは不可能だと思える、プログレッシヴ・デスメタル・サウンドが凝縮されています。いままでよりもさらに静の部分が際だっており、1曲目から10分を超える大曲は、唸りを上げる咆哮型デス声によるデスメタル然りなアグレッシヴな部分とアコースティック楽器を駆使した静寂との対比が見事。それは(2)以降の曲にも引き継がれ、クリーンボーカルなどの導入で美と醜の対比がさらに加速され、ラストの(8)まで、60分間たっぷりと堪能できます。こらはまさにPINK FLOYD、YESといった高度な演奏技術と歌詞で独自の世界観を体現した先駆者的バンドに追従できる作品。限定の2枚組でDISC 2にはボーナストラック2曲とMACROMEDIA DIRECTORで作られたCD-ROMトラック入り。


15861OPETH.gifOPETH/DAMNATION
MUSIC FOR NATIONS/CDMFN294

スウェーデン出身のプログレッシヴ・デスメタル・バンド、7作目のアルバムで、先にリリースされた「DELIVERANCE」と対になる作品の第二部。こちらはうって変わって「白日夢」のイメージ。クリーンなボーカルとクリーントーンのギター、アコースティック・ギターを駆使して空間を彷徨うが如きOPETHのもう一方の側面である切々としたサウンドが展開されています。かつては一世を風靡したユーロ・プログレ・ファン、霞に包まれた静寂の中に煌めく叙情サウンドがお好みの人はこちらを聴いてください。もちろんそれまでのOPETHファンは両方必聴です。


16353OPETH.gifOPETH/DAMNATION-LTD DIGI PACK
MUSIC FOR NATIONS/CDMFNX294

スウェーデン出身のプログレッシヴ・デスメタル・バンド、7作目のアルバムで、先にリリースされた「DELIVERANCE」と対になる作品の第二部。こちらはうって変わって「白日夢」のイメージ。クリーンなボーカルとクリーントーンのギター、アコースティック・ギターを駆使して空間を彷徨うが如きOPETHのもう一方の側面である切々としたサウンドが展開されています。かつては一世を風靡したユーロ・プログレ・ファン、霞に包まれた静寂の中に煌めく叙情サウンドがお好みの人はこちらを聴いてください。もちろんそれまでのOPETHファンは両方必聴です。


15347OPETH.gifOPETH/DELIVERANCE
MUSIC FOR NATIONS/CDMFN291

スウェーデン出身のプログレッシヴ・デスメタル・バンド、6作目のアルバムで、続いてリリースされる「DAMNATION」と対になる作品の第一部。こちらは「悪夢」のイメージで1曲目から11分に及ぶヘヴィ&ダークなサウンドでズッシリとした手応え。さらに次の曲では13分を超え静と動を交えた目まぐるしい展開が錯綜するアグレッシヴなOPETHサウンド全開。キーボードレスでここまで重厚なサウンドを作り出すにはやはりデスメタル・ファンの多くが好んでいるだろうデス声の導入が大きいと痛感します。デス・ボイス、ヘヴィなギター、ダイナミックなドラムスによる激動部分と、クリーンボーカル、アコースティック・ギターによる静寂部分の対比が楽しみたい人はこちらを聴いてください。


OPETH/MORNINGRISE +BONUS TRACK
CANDLE LIGHT/CANDLE054CD

叙情派メロディを聴かせた「ORCHID」でデビューしたスウェーデン出身の4人組、プログレッシヴ/デスメタル・バンド、セカンド・アルバム。今作は全5曲で60分という大作ながら、相変わらずの叙情メロディ、プログレッシヴな展開を聴かせてくれます。Mikael Akerfeldrの絶叫咆哮ボーカルと普通声の使い分け、そのMikaelとPeterのヘヴィディストーションなギターとアコースティックギターの使い分けによるツインリード、Johan DeFarallaのベース、Anders Nordmのテクニカルドラムスが見事なまでに静と動、美と醜を突き詰めたサウンドを展開しています。プログレッシヴ・ロックの世界にデスメタルの要素(声)を持ち込んだ名盤。ボーナストラックとして「Eternal Soul Torture」を収録した再発盤。


OPETH/MY ARMS YOUR HEARSE +BONUS TRACK
CANDLE LIGHT/CANDLE055CD

スウェーデン出身の叙情派メロディック・デス・バンド、3作目。彼等の方向性は全く変わることなく、今作も絶叫ボーカルとフツー声の使い分け、ヘヴィなギターとアコースティックギターとのコンビネーションは健在。叙情メロディもふんだんに盛り込まれており、テクニカルでプログレッシヴな演奏と共に、一度聴き始めると引き込まれてしまう事間違いなしの作品です。ボーナス・トラック収録の再発盤。


OPETH/MY ARMS YOUR HEARSE-TIN BOX
CANDLE LIGHT/CANDLE055TIN

スウェーデン出身の叙情派メロディック・デス・バンド、3作目。彼等の方向性は全く変わることなく、今作も絶叫ボーカルとフツー声の使い分け、ヘヴィなギターとアコースティックギターとのコンビネーションは健在。叙情メロディもふんだんに盛り込まれており、テクニカルでプログレッシヴな演奏と共に、一度聴き始めると引き込まれてしまう事間違いなしの作品です、限定のメタル缶入り。


OPETH/ORCHID +BONUS TRACK
CANDLE LIGHT/CANDLE053CD

スウェーデン出身の叙情メロディック・デスメタル・バンド、デビュー作。ボーカルスタイルこそいわゆるデスメタルのヒステリックな絶叫型ですが、演奏はプログレッシヴ・メタルそのもの。ツーバスを駆使し、ヘヴィなギターリフでドラマティックに展開する部分と、アコースティックギターやピアノ、クリーントーンのボーカルによるスローな部分が交互に混じり合った、まさに緩急自在の見本のようなサウンド。ギターソロの泣きも十分感じられるし、トラッドなメロディ、クラシカルなフレーズも導入して印象度は抜群。65分を越える耽美な世界が堪能できます。ボーナストラック入り再発盤。


OPETH/ORCHID-TIN BOX
CANDLE LIGHT/CANDLE053TIN

スウェーデン出身の叙情メロディック・デスメタル・バンド、デビュー作。ボーカルスタイルこそいわゆるデスメタルのヒステリックな絶叫型ですが、演奏はプログレッシヴ・メタルそのもの。ツーバスを駆使し、ヘヴィなギターリフでドラマティックに展開する部分と、アコースティックギターやピアノ、クリーントーンのボーカルによるスローな部分が交互に混じり合った、まさに緩急自在の見本のようなサウンド。ギターソロの泣きも十分感じられるし、トラッドなメロディ、クラシカルなフレーズも導入して印象度は抜群。65分を越える耽美な世界が堪能できます、限定のメタル缶入り。


OPETH/STILL LIFE-DIGI
PEACEVILLE/CDVILED78


OPHTHALAMIA/A JOURNEY IN DARKNESS
AVANTGARDE MUSIC/AV003

1993年にダン・スウォノのプロデュースでリリースされたスウェーデン出身の4人組、デビュー作。デスメタル特有の絶叫型ボーカルながら、そのサウンドは非常にヘヴィでドゥーミーでゴシックな雰囲気もただよいます。BLACK SABBATHの暗黒な世界に、北欧メロディック・デスメタルの寒々としたメロディをかぶせたような感じで、重く暗くて、寒い世界に浸れます。


OPHTHALAMIA/A LONG JOURNEY
NECROPOLIS/NR026

93年リリースのファースト・アルバムの再レコーディング盤。ボーナス曲1曲収録。今作はスウェーデンABYSSスタジオでレコーディング、エンジニアはP.TAGTGRENで「A JOURNEY IN DARKNESS」アルバムで聴かれたようなドゥーミーでゴシックな雰囲気が薄れ、メロディック・デスメタル色が強調されています。ジャケットもコピーもん臭く聴くならオリジナルの方でしょう。


OPHTHALAMIA/DOMINION
NO FASHION RECORDS/NFR024


OPHTHALAMIA/VIA DOLOROSA
AVANTGARDE MUSIC/AV013


OPPOSED TO VIOLENCE/COME SWEET DEATH
/HMR199710609

MY DYING BRIDEタイプのメランコリックなデスメタルです。スピードよりも複雑な展開、緩急のついた曲調で、デスボーカルもまだメロディがある方です。テクニック的には十分A級なので聴いていて安心できます。のっけからスピードで押しまくるタイプよりも盛り上がりがあるので、よりヘヴィメタルなアプローチを感じます。ギターは結構手数多いです。


OPPRESSOR/ELEMENTS OF CORROSION
SERIOUS ENTERTAINMENT/SE021CD

アメリカ出身のベース兼ボーカル兼キーボード、ツインギターの4人組、激烈テクニカル・ブルータル・デスメタル、3作目。トム・スコフィールドのテクニカルなドラミングが非常に安定したサウンドを聴かせてくれます。パワフルLowボイスはブルータル度満点ですが、全体の印象はもっと起伏の激しい、展開も伴ったもので、CRYPTOPSYにタイプは似ています。ギターの細かいフレーズにメロディも感じるし、ソロはさらにエモーショナルで、メロディアス(な部分もあるという意味)。しかしなんと言ってもドラムが安定しているのが、この手のバンドでは一級品といえるでしょう。ブルータル初心者でもこの当たりから聴きはじめるのが良いでしょうし、もちろんマニアは外せません。


OPPROBRIUM/DISCERNING FORCES
NUCLEAR BLAST/NB4622

元INCUBUSのFrancis M. Howard(g&vo)とMoyses M. Howard(ds)の兄弟が新たに結成したスラッシュ/デスメタル・バンド。何となくこぢんまりとした印象が拭えないんですが、ザクザクとしたギターリフで押しまくりながらもメロディアスな速弾きギターソロが切れ込む辺りは、INCUBUS同様の感じ。ただやっぱりマイナーなりの良さというか、ブチ切れるところがなく、平板なスラッシュ・サウンドで終わってしまいます。音質はいいんだけどね...


ORATORY/BEYOND EARTH
LMP/LMP0211-041CD

ポルトガル出身のギター、キーボード、女性ボーカルの5人組、セカンド・フルアルバム。案の定前任の男性ボーカルだったMarco Alvesが脱退、女性ボーカルAna Laraがリードシンガーになっており、それだけでも飛躍的な進化を遂げております。元々楽曲に関しては前作前々作の時点でそのHELLOWEEN+STRATOVARIUS的シンフォニックなスピードメタル曲が何曲かあってマニア的になかなか良かったんですが、男性ボーカルが全てをぶち壊していたので、今作のバンドとしての方向性は正解。速い曲を中心にしており、クサいフレーズ続出のギター&キーボードによるシンフォ・スピードメタル・ファンは聴いても損はなし。ただ、メタル的な歌い方によるAna嬢のボーカル(歌メロ)にはまだまだ説得力がないのが残念。あと一歩でマニア向き脱出か!


ORATORY/ILLUSION DIMENSIONS
LIMB MUSIC PRODUCTS/LMP0009020CD

ポルトガル出身の男女ツインボーカル、キーボードの6人組、ファースト・フル・アルバム。ミニ・アルバムを聴いたときに密かに期待はしてたんですが、やっぱりまだ軟弱男性ボーカルは歌ってました(女性をメインにした方が絶対よい)。演奏自体はギターとキーボードの掛け合い、ソロワーク共にネオ・クラシカルな雰囲気が漂い、またメロディにも北欧とは違った独特の、トラッドな部分もあって、非常に聴く耳をとらえて離さないんですが、このMarco Alvesとかいう男性ボーカルがすべてぶち壊し。バンドの創設者だとしてもクビにするか、歌わせない方が絶対に成功します。NIGHTWISH路線のソプラノ・メタルの超マニア向け、あ〜残念。


ORATORY/LAST PROPHECY
RECITAL/11612MCD

詳細は不明ながら(レーベルがポルトガルだから出身のそこかな?)男女ボーカル、キーボードの6人組、4曲入りミニ・アルバム。チェンバロ風のキーボードが大活躍の(1)でSKYLARKマニアは思わずニヤリのクラシカル/バロック・メタルです。男性ボーカルのひ弱さ(カイ・ハンセンみたいな)がちょっと気になりますが、ソプラノがデュエット&バック・コーラスとして盛り上げており、緩急を取り入れ、ドラマティックに疾走する曲は鳥肌もの。ギターもスケール上下の速弾きでアピールしており、キーボードとの掛け合い、ユニゾンもばっちり。掘り出し、発掘マニア必聴!!


ORDER FROM CHAOS/STILLBIRTH MACHINE+CRUSHED INFAMY
OSMOSE PRODUCTIONS/OPCD072

いきなり「2001年宇宙の旅」から頂いた効果音から始まる3人組のデスラッシュ・バンド。レコーディングが91年と古く、音質がちょっとこもり気味ですが、正統派スラッシーなギターリフにアバンギャルドなギターソロが突き刺さる、アグレッシヴなサウンドです。デスメタル、スラッシュメタルが入り交じっていたころのもっともスラッシュよりのサウンドです。


ORDER OF THE EBON HAND/THE MYSTIC PATH
HYPERVOREA/HR004

たぶんギリシャ出身の3人組、メロディアス・ブラックメタル。ボーカルは絶叫タイプで、ちょっと声量、パワーともに欠けますがIRON MAIDENに影響を受けたらしいギターリフ、ファスト、ミディアム、スローをとりまぜた曲構成はなかなかのものです。クリアな声のコーラスの導入やシンセサイザーの使い方も適度で、泣き系の北欧メロディアス・ブラックに通じるサウンドです。ただし音質があまりよくありませんが、それはご容赦を...


ORIGIN/INFORMIS INFINITAS INHUMANITAS
RELAPSE/RR6531-2

1997年にPaul Ryan(g&vo)とJeremy Turner(g&vo)によって結成されたアメリカ出身のグラインド・デスメタル・バンド、2作目。ドラムスには元 ANGEL CORPSEのJohn Longstrethが参加。ウニョウニョと蠢く暗黒系のツインギターリフに、字数の多い早口のLOWボーカルとイヴィルな絶叫の掛け合い、というより、絶叫の割り込み方がなかなかカッコいい。ワンバスブラストからツーバス爆走への目まぐるしい展開にピシピシとオカズも盛り込むドラムスも安定感あります。ギターソロらしきものも微かにあるし、ドロドロした濃密な音圧とスピード感が一体となったサウンド。演奏もさることながらボーカルのテンションが異様に高い全9曲28分


ORK/BLESSED BY EVIL
FOLTER RECORDS/FR021

ヨーグルトで有名(^_^;)なブルガリア出身のツインギター(ギターの一人はキーボードも担当)の5人組、ヴァイオレント・ブラックメタル・バンド。寒々としたフレーズを奏でる煽動型ギターリフ、ブラストビート、絶叫型ボーカルといったMARDUK系列のサウンド。ドラムスはけっこうシンバルを多用して広がりのある雰囲気を出しており、また正統派ギターリフの導入でメロディアス度はけっこう高い。バックに流れるシンセもスケールアップに一役買っております。ただどうしてもボーカルのパワー不足からかエコーがかった声が今ひとつで、そこがMARDUKとの格の違いがでています。ファスト・ブラックメタル・マニア向き。


16606ORKRIST.gifORKRIST/GROND
KRV/FORENSICK/KRV002CD

スロヴァキア出身の男女ボーカル、キーボード、フルートを導入したゴシック・デスメタル・バンド、2作目。前作同様エピック、ヴァイキング、フォークといったキーワードを併せ持つサウンドを展開。多少詰め込み過ぎで消化不良をおこすぐらいだった楽曲群は、より洗練された感じで、非常にコンパクトでコマーシャルな印象。これはどこか大手レーベルと契約すればブレイクすること間違いないと思わせます。Lydia嬢のボーカルにもキャッチーな歌メロが加わり、インパクト大。疾走感たっぷりだし、ドラマティックでフォークローなNIGHTWISH meets SERAPHIM meets CRUACHANみたいなのが好きな人は必聴の全12曲41分!真っ黒けのジャケットは唯一最大の欠点・・・と思っていたらスリップケース入りになった。


16607ORKRIST.gifORKRIST/REGINAE MYSTERIUM
KRV/KRV001CD

スロヴァキア出身のCrom(key&vo)、Lydia(female vo&flute)、Khayo(g)、Kabi(b)、Pyros(ds)の5人組、ゴシック・デスメタル・バンド、デビュー作。東欧のバンドらしからぬ垢抜けたサウンドを展開しており、北欧のヴァイキングメタルやフォークメタル、イタリアン・シンフォニックメタルなどから印象的な部分だけを上手くまとめ上げた感じで、コンポーザーのセンスの良さが窺えます。男性の絶叫咆哮朗々ボーカルと女性の透明感のある歌声、さらにはフルート、シンセサイザーをふんだんに導入し、アグレッシヴでメタリックな演奏との対比が心地よい。疾走感のあるドラマティックな曲調と牧歌的な曲調が際限なく繰り広げられるある種RHAPSODYにも通じるツボを突きまくるクサさ満載のサウンド。


ORPHANAGE/AT THE MOUNTAIN OF MADNESS-MCD-
DSFA RECORDS/DSFA1008


ORPHANAGE/BY TIME ALONE
DSFA RECORDS/DSFA1004

オランダ出身のゴシックメタル・バンド、セカンド・アルバム。


17146ORPHANAGE.gifORPHANAGE/DRIVEN
NUCLEAR BLAST/NB1050-2

オランダ出身の男女ボーカル、ツインギター、キーボードという6人編成のゴシック・デスメタル・バンド、5作目。デスボーカルのGeorge OosthoekはWITHIN TEMPTATIONのライヴでもゲスト参加していたので馴染みのある人もいるはず。男女ボーカルのゴシックといえば今やクラシカルで大仰なパターンが多い中、そのアグレッシヴなデス声とRosan van der Aa嬢の浮遊系ボーカルとのデュエットを主体にザクザクゴリゴリしたギターリフとダイナミックなリズム隊によるヘヴィメタル、モダンヘヴィネスに通じる楽曲が魅力的。キーボードも随所でキャッチーに壮麗に、神秘的に活躍しているし、演奏自体非常に安定感があって良い。これぞフィーメイル・ゴシック・デスメタルのお手本のような全14曲66分、ファン必聴作。


11885ORPHANAGE.gifORPHANAGE/INSIDE
NUCLEAR BLAST/NB5102

オランダ出身の男女ボーカル、ツインギター、キーボードという6人編成のゴシック・デスメタル・バンド、4作目。これは久々の衝撃作。重低音ベースライン強調のモダン・ヘヴィネスを思わせるサウンドに、男性の押しつぶしたようなデス声と、うねりのある演奏は下手なUSヘヴィネス・バンドを軽く凌ぎ、さらには耽美なフィーメイル・ボーカルを絡ませてアグレッシヴかつヘヴィでゴシックな演奏を聴かせてくれます。ミドルテンポのヘヴィなサウンドをバックに浮遊する女性ボーカル、バックを壮麗に盛り上げるキーボード、ドラマティックなデスメタル然りな部分とモダンヘヴィとの融合など、聴きどころ多数!


ORPHANAGE/OBLIVION
DSFA RECORDS/DSFA1001


ORPHANED LAND/BELOVED CRY
/CCP100209-2


OSCULUM INFAME/DOR AU FAUGLITH
MORDGRIMM/GRIMM2CD

フランス出身の3人組ブラックメタル・バンド。寒々とした煽動型ギターリフとエコーのかかった吐き出すような絶叫ボーカル、ワンバスキックのブラストを主体にしたスロー〜ミッドテンポのブラックメタル。曲間に嵐やチャーチベルなどのサウンドスケープが随所に導入され、またバックを彩るシンセサイザーがもの悲しくも美しく鳴り響いております。アコースティック・ギターを使った牧歌的な曲やパイプオルガンや壮麗なシンセによるダイナミックな曲もあり、けっこう多彩。フレーズの叙情度も高く、白黒ジャケットのダーク・ブラック・ファンは聴いて損なし。


16236OSCULUMOBSCENUM.gifOSCULUM OBSCENUM/BODY HURTING ART
LOFTY STORM/LSR012

すでに情報通のマニアの間では話題になっているブラジル出身の3人組、サディスティック・グラインド・ブラックメタル・バンド、ファースト・フルアルバム。う〜んこれは凄い!イヴィルな絶叫ボーカルが叫き散らし、トレモロ・リフとツーバス爆走のブラスト・ビートによって隙間を埋め尽くされた暴虐度満点のサウンドがぎっしり。(6)のようなスピード・スラッシュ然りな曲でも妖しげなシンセが独特の世界観を築いており、ひたすらカッコいい。MAYHEMやDARKTHRONEといったプリミティヴなサウンドに初期IMPALED NAZARENEのハードコア・タッチの味とMARDUKやDARK FUNERALといったファスト・ブラックを加味したような出来。悲鳴とも喘ぎともとれる女性の声で始まる全12曲30分、テンション上がりっぱなしの必聴作品!


OTYG/ALVEFARD
NAPALM RECORDS/NPR042

スウェーデン出身の6人組で、マウスハープにヴァイオリン、フルート、男女ボーカルをフューチャーした北欧伝統的メロディを演奏するバンド。いわゆるロックと民俗音楽の融合なんですが、その比率は民俗音楽のほうが8割くらい。エレクトリックのギターとベース、ドラムはバックであって、トラディショナルな楽器がメインという感じで、北欧の、もの悲しい歌や、踊りの歌が中心。デスメタルやゴシックの要素はありません。


OTYG/SAGOVINTERS BONING
NAPALM RECORDS/NPR063

スウェーデン出身のトラディショナル・ゴシック・バンド、2作目。1曲目からヴァイオリン、フルート、男女ボーカルによる北欧フォーク/トラッドなサウンドは今作も同様引き継がれております。前作ではほとんどおまけ程度だったエレクトリック楽器群が、けっこうヘヴィになっており、多少メタル色が濃くなって、メリハリのある曲展開が堪能できます。(バタバタとツーバスの速い曲はありません。)ノルウェーのこういったフォーク系のサウンド(3RD AND THE MOTAL)よりスウェーデンのバンドの方がより民族っぽいのが多い感じがしますね。またDIOの「Holy Diver」のカヴァーも収録されており、このアレンジがなかなかユニーク。


OUIJA/RIDING INTO THE FUNERAL PATHS
REPULSE RECORDS/RPS024CD

REPULSEからリリースされていますが、ブルータルじゃなく、正統派(?)ブラックメタルです。


OVER KILL/FROM THE UNDERGROUND AND BELOW
ST.HA/SPV08518772

9枚目のスタジオ作


OVER KILL/I HEAR BLACK
WARNE/7567-82476-2

6作目、グルーヴ感とメタルの融合をはかった作品で、スラッシュメタルの攻撃性、疾走感もない愚作


OVER KILL/THE KILLING KIND
CONCR/0086502CTR

「W.F.O.」アルバムを最後にメジャーをドロップしたスタジオ・フルアルバム8作目。「W.F.O.」の流れをくむスピード感溢れる作品。


15596OXIDISEDRAZOR.gifOXIDISED RAZOR/...CARNA...SANGRE...
OBLITERATION/ORCD039

でた〜メキシコ出身の超最悪の好色淫乱屍体系ゴアグラインド・バンド、待望のセカンドアルバム!文句なし期待通りのゲボゲボ・ゴアボーカルにウニョウニョと蠢くギターリフ、スタタタのブラストビートが大炸裂!NAPALM DEATHとNECRONY(NASUMの前身バンド)のカバーも収録の全11曲(隠しトラックあり!!)、もちろんカントにコックまでばっちりのジャケットも淫靡なBUY OR DIE作品!!!


OXIDISED RAZOR/LA REALIDAD ES SANGRIENTA
AMERICAN LINE/LA043

メキシコ出身の4人組、ブルータル・ゴア/グラインド・デスメタル・バンド。いわゆる死体系のジャケットながらさすがはAMERICAN LINEの作品、キッチリと中身もハイレベル。耳を聾するばかりのブルンブルンのギターリフ&ベースライン、スネアはスタスタと軽いながらも、ビチビチと粘つくようなバスドラ、ときおり叫声を上げるゲロボーカルが炸裂です。エログロな悲鳴ともアクメともとれる効果音も適当な長さ((12)の「Andrei Chikatilo」はロシアのロリコン殺人鬼の名前だし、前奏の効果音は日本が誇るhentai animeの淫獣(たぶん)でけっこうイヤらしい、エロゲーマニア必聴)だし、シンプルな曲調と相まって、一気に楽しめます。ドイツのGUTとMORTICIANの「Slaughterhouse」のカヴァーを含む全12曲(シークレットトラック付き)ゴア/グラインド・ファン必聴!!


OXIPLEGATZ/WORLDS & WORLDS
S.O.M/FTCD003


17121PACTUM.gifPACTUM/STAINING THE WHITE VEILS OF CHRISTIANITY WITH THE BLOOD OF DECAPITATED LAMB
SOMBER/SM026CD

でたでた〜ブラジル出身の4人組、ブラックメタル・バンド。久々の極悪暴虐系です。教会の鐘の音や逃げまどう悲鳴、そして悪魔の囁きといったSEに続いて登場するのは、ボーカルは超音波絶叫型、ジャリジャリとしたギターリフは時に寒々しく、時にIRON MAIDEN風ベースとの疾走感を伴い、手数足数の多いドラムスとのコンビネーションによって聴くのもすべてを破壊し尽くしてくれます。ブレイクやスロー&メロディアス・パートの導入も見事。メンバーの白黒メイクに針千本なコスチュームプレイ、ゴート、逆ペンタグラム、ブラスフェミーでアンチキリストを全面に打ち出したコンセプト、テカテカの豪華アート紙によるジャケットも立派。キーボードレスのためシンフォニック度は無いもののHECATE ENTHRONEDタイプの暴虐冒涜ブラックメタル・ファンは必聴の全7曲38分!


PAGAN LORN/BLACK WEDDING
PAGAN LORN/CD96118

キーボードを含む5人組で、一聴しただけでは、メロディアスなデスメタルかと思いきや、徐々にPARADISE LOST系のゴシックメタルの雰囲気も持つバンドとわかります。曲調も複雑な展開を見せ、演奏もテクニカル。ボーカルは咆哮型のデス声とダルいゴシック系のボーカルを使い分けており、独特の雰囲気があります。


16867PAGANRITES.gifPAGAN RITES/MARK OF THE DEVIL
PRIMITIVE ART/PAR029

スウェーデン出身のDevil Lee Rot率いるブラック/スラッシュメタル・バンド、2003年復活作。メンバーにはNIFELHEIMのTyrantとHellbutcher兄弟も参加。あからさまにVENOMフォロアーを宣言しており、メンバーの格好といい、古くさいレイアウトのジャケットといいなかなか和めます。サウンドの方はVENOM直系というよりもう少しブラックメタルよりのスラッシュといった感じで、ボーカルは絶叫型。ザクザクしたギターリフとスラッシュビートが心地よく響き渡ります。もう少し鋭い切れ味が欲しいところですが、オールドスクール・スラッシュ/ブラック/ファンなら聴いて損なしの全11曲35分。


PAGAN WINTER/INFEROS
LAST EPISODE/007386-2

ドイツ出身のオーソドックスな4人組、ブラック/スラッシュメタル・バンド、1998年作品。戦争映画からの銃撃シーンのサンプリングや、血のりを浴びたメンバーの写真を用いて、極悪ブラックを装っていますが、どうも幼稚くさい。内容は全編ハイスピードのMARDUK型ファスト・ブラックメタルで、煽動型ギターリフはなかなか良く動いており、ベースラインも克明に聴き取れます。スタタタとした軽いスネアですが、シンバルとタムロールをふんだんに使っており、このあたりもMARDUK風。ボーカルの絶叫吐き出しにはそれ程ヒステリックさはなく、ちょっと残念。まあファスト・ブラック・マニアなら聴いても損はないでしょうが、ただしマスターテープが使い回しの中古なのか、所々音飛び、音割れしております。


PAGANIZER/DEAD UNBURIED
FORECER UNDERGROUND/FU013

スウェーデン出身のデスメタル・バンド、サード・アルバム。


PAGANIZER/DEADBANGER
PSYCHIC SCREAM/PSDL9016-2

スウェーデン出身の4人組、メロディック・デスメタル・バンド、デビュー作。往年のパワー/スラッシュメタル・ファンなら思わずニヤリなリフが登場して、うれしくなります。ザクザクと小気味よく刻まれるスピーディーなリフ、シンプルでストレートな曲調など、実にヘヴィメタルらしい曲が堪能できます。ボーカルは絶叫型で、タイプ的にはWITCHERY同様のノリを持っていますが、こちらの方がよりオーソドックスなスタイルを周到しており、適度に透き間の空いたサウンドが最近のデス/ブラックに馴れた耳には非常にすんなりと入ってきます。シンガポールの新興レーベルらしく、プロダクションは今ひとつですが、SKYMNINGやBRIMSTONEといった正統派メタルのデス声ヴァージョンがお気に入りなら必聴!!


16197PAGANIZER.gifPAGANIZER/MURDER DEATH KILL
XTREEM/XM006CD

スウェーデン出身のツインギターの4人組、デスメタル・バンド、4作目。ウォッしゃ!カッコいい!!これぞスウェディッシュ・オールドスクール・デスメタルの醍醐味。メロディック・デスメタルがどんどん弱体化する中、吠えに吠えまくるデスボイス、特有の歪んだゴリゴリのギターリフに印象的なトレモロ・リフも交え、気持ちよくタテノリできるスラッシーなビート感とツーバスの爆走感を保った硬派なサウンドを展開。スローパートでも決して軟弱にはならず、ヘヴィさを持続しつつ、ギターソロもきわめて少な目に導入したDISMEMBERスタイルです。本家の消息が最近不明で残念なんですが、ファンは聴いて損なし!


17432PAGANIZER.gifPAGANIZER/NO DIVINE RAPTURE
XTREEM/XM017CD

1998年にボーカル&ギターのRoggaを中心に結成されたスウェーデン出身のデスメタル・バンド、5作目のアルバム。いわゆる「ごり押し」って表現がピッタリのスウェーデン産デス/スラッシュメタルを展開しております。DISMEMBERの流れを汲むゴリゴリのディストーション・ギターにパワフルなガテラル・ボーカル、ブラストを交えた怒濤のツーバスが炸裂する突進型です。切れ込みのギターソロやズンタンズンタンとしたスラッシュビートを導入した曲もありスカッと楽しめます。多少曲間が開いて間延びしますが全9曲36分、DISMEMBERファンなら聴いて損なし。


PAIN/PAIN
NUCLEAR BLAST/NB223-2

HYPOCRISYのリーダーであるPETER TAGTGRENによる、ソロプロジェクト。北欧メロディック・デスメタルの重鎮である彼はこのバンドでは、モダン・ヘヴィな音づくりを行っています。ひたすら重く、ヘヴィに突き進むギターリフ、吐き捨てるヴォーカルはHYPOCRISYよりもさらにストレートでアグレッシヴ。変化技にどうしても頼るメロデスよりは遙かにいい感じです。FACEDOWN同様スウェーデンなメロディもきっちりあって、さすが。


17159PAIN.gifPAIN/REBIRTH
RENEGADE/542139-2

HYPOCRISYのPeter Tagtgrenのソロ・プロジェクト、2作目。前作のモダンヘヴィネス風とはうって変わって今作ではジャーマン・ゴシック風、しかもそれが道に入っておりカッコいい出来です。元々デスメタルの中にあってもそのメロディ・センスは高く評価されていただけに、ヘヴィなギターワークにキャッチーなキーボード、四つ打ちドラムスによるまるでHYPOCRISYのテクノビート・ヴァージョンな感じでHYPOCRISYファンはもちろん、昨今のデスメタル流れのジャーマン・ゴシック・マニアにも通用する作品です。さすがはPeter、生半可なソロ作じゃないのが「スゴ〜い!」の全11曲43分。


PAINFUL FAITH/LOVE DREAMS & PASSION
/PAINFUL FAITH001

ドイツ(かな?たぶん)出身のパワーメタル・バンド。やりたいことに力量がついてないって感じで、うわずり気味のボーカルと言い、ギターといいなんか素人っぽい。書きたくないけど、サウンドプロデュースも最悪で、音質はいいんだけど低音が全く出てなくって迫力なし。マイナー好みの人宝くじ買ってみる?


PAINSTRUCK/AGGRESSIVE WAYS TO PACITY
PARANOID/PR001-1CD

ポルトガル出身のツインギターの4人組、テクニカル・デスメタル・バンド。アングリー系のボーカル、巧みな曲展開、ザクザクとしたギターリフと硬質な音色のドラムス、ちょっとモダンがかった雰囲気など、KONKHRAの「WEED OUT THE WEAK」を思わせる作品です(思わせるであって、匹敵はしませんが)。もう少しダイナミックな音像があればいいんですが、速い曲は速く、重い曲は重く、さらには上手く展開も交えているし、後半の(11)ではBLACK SABBATHの「PARANOID」のカヴァーもやっており、聴き飽きることはありません。モダン風デス/スラッシュ・マニアなら聴いても損なし。


PALE FOREST/EXIT MOULD
LISTENABLE/POSH034

ノルウェー産のファンタスティック・フィメール・ゴシック・バンド、3作目のフル・アルバム。それまで所属していたVOICE OF WONDERからLISTENABLEに移籍したので、多少は激しくなるかなと期待しましたが、相変わらずKristin Fjellseth嬢の優しく透明感のあるボーカルが主体の癒し系。多少ギターサウンドを前面に出したLULLACRY風の曲もありますが、アグレッシヴさは皆無。逆にロリータボイスによるポップな曲の方が多くなった印象。ボーカルの声自体の魅力、曲調、メロディどれもこの辺りが限界っぽい。女性ボーカルによる癒し系マニア向け。


PALE FOREST/LAYER ONE
VOICE OF WONDER/VOW065CD

ノルウェー出身の女性ボーカルをフューチャーした6人組、VOICE OF WONDERからのデビュー・ミニ・アルバムです。ここまで来るとヘヴィメタルとの接点は皆無で、ひたすら透明感のあるクリスティンというボーカルを中心としたサウンドで、演奏もアコースティックを中心として、メロディにも北欧独特の哀愁系は、あまり感じません。それでも北欧の女性ボーカルマニアは買いでしょう。


14112PALEFOREST.gifPALE FOREST/OF MACHINES AND MEN
VOICE OF WONDER/VOW073

ノルウェー出身のツインギター、キーボード、女性ボーカルの6人組、セカンド・アルバム。同じノルウェー出身で元THE 3RD AND THE MORTALに在籍していた、KARI RUESLATTENのソロ・アルバム同様、メタル色の少ない女性ボーカルを主体にした癒し系のサウンドです。今作ではKristin Fjellseth嬢の歌声に幅がでており、それまでの透明なイメージと、かなり深く悲しい色合い、また男女デュオ曲やエフェクターを使ったポップな味付けもあり、前作よりは曲調にも幅がでた感じ。メロディラインにマイナー調が多く、またオルガン系のキーボードが何とも言えない味わいがあり、ヨーロピアン・女性ポップス・ファンは聴いて損なしの作品。


14111PALEFOREST.gifPALE FOREST/TRANSFORMATION HYMNS
VOICE OF WONDER/VOW066CD

ノルウェー出身のツインギター、女性ボーカル、キーボード奏者のいる、癒し系フィメール・ゴシック・バンド、ファースト・フル・アルバム。Kristin Fjellseth嬢の優しく透明感のあるボーカルが主体のサウンド。演奏はあくまでバックに徹しており、ギターサウンドもあまりヘヴィなものではなく、メタル色は少な目。曲調はメロディアスなポピュラー・ソングっぽいのからダークなゴシック、アコースティカルで軽快な曲まであって、女性ボーカル・ファンの人は文字通り心癒されます。KARI RUESLATTENのソロ・アルバムが気に入った人は必聴!


PAN THY MONIUM/DREAM 2
AVANTGARDE MUSIC/AV008


PAN THY MONIUM/KHAOOOHS
OSMOSE PRODUCTIONS/OPCD014

スウェーデンのデスメタル界の奇才、Dan Swanoのプロジェクト。ここではデスメタルはおろか、ヘヴィメタルの常識すらうち破ったサウンドを展開しております。たしかにボーカルスタイルは、絶叫と咆哮ですが、ギターリフや曲展開は明らかに、フリージャズの世界。さらにはアヴァンギャルドなサックスが所狭しと鳴り響いており、鬱陶しい限り。曲によってはドラマティックな展開を孕んだ導入部分があるんですが、その後が予想を覆す(文字通りひっくりがえしてします)ので、正統派のメタル・ファンは目が点になります。何がなんでもDanのマニア向け。


PANCHRYSIA/IN OBSCURE DEPTHS
LSP COMPANY/LSP011

ベルギー出身のZahrim(g&vo)、Web(g)、Joris(b)、Dol(ds)の4人組、デス/ブラックメタル・バンド。ボーカルは押しつぶしたような絶叫型、ザクザクのギターリフと良く動く煽動型リフを組み合わせ、ツーバスの爆走で聴かせるNAGLFARタイプのサウンドです。音密度がかなり高く、濃密なうねりを感じさせるスタイルで、ブラックメタルのヒステリックさ、スピード感よりは静と動、緩急を使い、煽動型ギターリフの叙情フレーズとザクザクとした攻撃的な部分が上手く合わさっており、なかなかの聴き応え。


PANDEMIA/SPREADING THE MESSAGE
LOST DISCIPLE RECORDS/LDRF007CD

チェコ出身の4人組、ブルータル・デスメタル・バンド。ボーカルは絶叫に近いタイプながら非常にパワフルで、スピード感のある歌い方。ザクザクとしたUSスラッシュメタル系のギターリフにブラストビードも適度に混ぜ合わせた怒濤の疾走感のあるサウンド。ボーカルスタイルが北欧のデスメタルっぽいので、スピード感とアグレッシヴさを追求したいメロディック・デスメタル・マニアにも受け入れられそうです。ギターソロはSLAYERタイプの切れ込み型。全13曲30分弱のコンパクトながら破壊力満点!!


7786PANZERCHRIST.gifPANZERCHRIST/OUTPOST-FORT EUROPA
SERIOUS ENTERTAINMENT/SE015CD

デンマーク出身のツインギター5人組、セカンド。低音ブルタル系ボーカルに、ダッチ・ブルタル系のギターリフ、ツーバスビシバシのサウンドですが、速さよりも重い系の音で、そこに非常にメロディアスなギターソロを導入したおります。マイケル・アモットが参加したCARCASS、もしくはARMAGEDDONタイプといえば分かってもらえるでしょう。特に(1)のピアノを導入したソロ、(4)(8)のインストはメロディック・デスメタルは見逃せない曲です。


16609PANZERCHRIST.gifPANZERCHRIST/ROOM SERVICE
MIGHTY MUSIC/PMZ029-2

デンマーク出身のヴァイオレント・ブルータル・デスメタル・バンド、約3年ぶりの4作目。中心メンバーのMichael Enevoldsenは今作ではベース&キーボードを担当、ボーカルはILLDISPOSEDのBo Summer。そのディープでガテラルなボーカルは健在。ダウンチューンのゴリゴリなギターリフに随所で流れるようなソロを導入、うっすらとしたキーボードもあるアグレッシヴでありながらもメロディアス度も高いブルータル・サウンドを展開。特にReno H.Kiilerichのドラムスが凄まじく、目まぐるしく展開するわけではないものの爆走ツーバスを主体にブラスト、スラッシュビート共に安定感があって非常に刺激的。ハイテンションな激走ブルータル・デスメタル・ファンは必聴の全10曲39分!


PANZERCHRIST/SIX SECONDS KILL
SERIOUS ENTERTAINMENT/SE003CD

デンマーク出身のツインギター5人組、デビュー作。MACHINE HEADタイプのモダン系スラッシュにブラックメタルな雰囲気もある、かなりヘヴィ&ファストなサウンドです。うねりのある曲とブラストビートを用いたスピーディな曲があって、個人的には凡百の米国産スラッシュより遙かに楽しめました。Lowボイスのボーカルは多少エフェクトをかけており、聴き苦しいデス声じゃなく、またギターソロは非常にメロディアス。なかなかの上物です。


PANZERCHRIST/SOUL COLLECTOR
MIGHTY MUSIC/PMZ013-2

デンマーク出身のデスメタル・バンド、3作目。なんだかすっかりメンバーが替わっちゃって、1,2作目でドラムスだったMichael Enevoldsenがギターにチェンジして唯一残ってるくらい。しかしながらそのサウンドが変化しないというのはさすが。ボーカルには同郷のILLDISPOSEDのBo Summerがクレジットされておりディープなデス声を聴かせてくれます。ブラックメタル然りな煽動型リフとブラストビートを多用したヒステリックな演奏ながら、非常に重量感があり、また随所で正統派HMなドラマティックな展開((7)では泣きのツインリードが炸裂)を導入しており、ブルータリティ溢れる怒濤のサウンドが堪能できます。


PARADISE LOST/BELIEVE IN NOTHING
EMI/72435307072

UKゴシック・メタルの代表、メジャーEMI移籍第2弾。最近はこの手のサウンドが氾濫しており個人的に多少食傷気味ですが、本家だから許される余裕を感じさせる作品です。すでにメタル色は色褪せて、彼らが敬愛するUKオリジナルのゴシック・ロックにますます近づいた感じで、ジャケットこそ色鮮やかな蜂の写真ですが、彼らの音楽はまさにモノクロームな世界。ただそれが灰色かと言われるとそうでもなく、セピア色の、いわゆる味のある歌とメロディに包まれた雰囲気が漂っています。派手な演奏はなく、文字通り原点回帰な作品。


PARADISE LOST/DRACONIAN TIMES
MUSIC FOR NATIONS/8856115372

5作目


PARADISE LOST/GOTHIC
PEACEVILLE/CDVILE26

91年発表のセカンド。


PARADISE LOST/ICON
MUSIC FOR NATIONS/CDMFN152

4作目。


PARADISE LOST/ONE SECOND -LIMITED DIGI PACK
MUSIC FOR NATIONS/CDMFNX222

リズミカルなビートに支配されながらも、ヘヴィなギターリフとマイナー調のソロ、哀愁漂うキーボード、ダルくダークに歌うボーカルによって、ゴシックメタルを確立させた、パラダイス・ロスト。全編を支配する鬱な雰囲気はヘヴィメタルの外向きの激しさとは無縁ながら、いわゆるヨーロッパ産のHMのどこか暗く、もの悲しいメロディだけを取り出したようなサウンドです(抽象的やな〜)。とにかくコレが、ゴシックメタルなんですってば〜。


PARADISE LOST/REFLECTIONS -DIGI PACK
MUSIC FOR NATIONS/CDMFN243D

ゴシックメタルを確立したPARADISE LOSTのデビュー10周年を記念した98年のロンドンでのライヴを3曲を含むベスト・アルバム。限定デジ・パック盤。


PARADISE LOST/SEALS THE SENSE
MUSIC FOR NATIONS/CDKUT157


PARADOX/COLLISION COURSE
AFM RECORDS/AFMCD042

1986年にギタリストのCharly Steinhauerによって結成されたジャーマン・スラッシュメタル・バンド、復活作。ザクザクしたスラッシュ・リフに、歌えるボーカリスト、エモーショナルなギターソロ、けっこう複雑な展開を導入したパワーメタルよりのサウンドです。コーラスを多用したり、アコースティック・ギターの導入など、メロディへのこだわりを持ったところは引き継いでおり、ジャーマン・スラッシュの名作といわれた彼らの2作目の「HERESY」をより進化させた感じ。逞しくパワフルになって帰ってきたジャーマン・パワー/スラッシュ作品、ファン必聴!(ボーナストラックのSCORPIONSのDYNAMITEのカヴァーは絶品)


PARAGON OF BEAUTY/SERAPHINE-FAR GONE GLEAM
PROPHECY PRODUCTIONS/PRO019

ドイツ出身のダーク・ゴシックメタル・バンド、セカンド作。重苦しくドゥーミーでメランコリックなギターリフと、絶叫するボーカルがひたすらダークさを醸し出すサウンド。15分に及ぶ(1)はクリーントーンのギターやお経ボーカルを取り入れ、淡々としたもの。アコースティック・ギターと男性のもの悲しいボーカルによる(2)は悲壮感漂う耽美派にはたまらないはず。ブラックメタルな絶叫で始まる(3)はヴァイキングメタルっぽいメロディが、悲壮感を漂わせる唯一アグレッシヴな曲。トラッドなメロディやアコースティックを効果的に導入したもの悲しいサウンドが好みの方は聴いて損なし。


PARALYSIS/ARCHITECTURE OF THE IMAGINATION
AFM RECORDS/AFMCD033

オランダ出身の4人組、テクニカル・ドラマティックメタル・バンド。(1)のイントロが始まったときは「AFM RECORDSの裏切り者!」と思わず叫びそうになりましたが、あくまでイントロでした。CANDLEMASSを彷彿とさせるような重苦しい雰囲気とメロディアスなサウンドの融合っぽい。ただし全体的に通して聴くともう少しモダンな感じと、テクニカルでプログレッシヴな部分が感じられます。強力なギターリフと低音から高音まで幅広く表現力豊かなボーカルのおかげで、ドラマティックなヘヴィメタルからプログレ風、バラードまで多彩な曲調ながら一本心が通っている感じで、散漫な印象はない。2曲でWITHIN TEMPTATIONのSharon嬢がゲスト参加。


PARAMAECIUM/EXHUMED OF THE EARTH
LOWROOF/LRX9001

オーストラリア出身の叙情派ドゥーム・メタル・バンド、1993年レコーディング作。ひたすらダークでメランコリックなサウンドです。男性ボーカルの咆哮と重く引きずるようなギターリフによるCANDLEMASS系。17分におよぶ(1)はソプラノやヴァイオリンを導入した曲で、MY DYING BRIDE風のダーク・ゴシック/ドゥーム・ファンは聴いて損なし


6787PARANOIDAGONY.gifPARANOID AGONY/A VIEW IN AGONY
NSM/NSM005

オーストリア出身のツインギター4人組、デビュー・アルバム。新興レーベルNSMはかなり良質で、このバンドもそのひとつ。かつてのジャーマン・スラッシュを継承するサウンドで、鋭いギターリフ、パワフルでタイトに疾走するツーバス、メロディアスなギターソロなど聴きどころあり。また(4)(5)のようなアコースティックギターや女性ボーカル、キーボードを導入したメロデス・タイプの曲もあります。ただしボーカルがデス声で一本調子なのが残念。でも期待の新人です。


PARRICIDE/ILL-TREAT
EMPIRE/EMPCD008

ポーランド出身のツインギターの4人組ブルータル・デスメタル・バンド。咆哮と絶叫を織り交ぜたボーカル、ブラストビート全開、ウゴウゴとしたギターリフといったスタイル。曲調はかなりめまぐるしく展開していくし、リズムの変化も多彩。切れ込み型のギターソロや、爆走系のドラムスもあって、聴き応えはあります。特に重低音が強調された音質で、ツーバスの速い「ヴーン」と唸りを上げる部分は非常にカッコいい。MORBID ANGEL,CANNIBAL CORPSEといったテクニカルで暗黒系のブルータル・サウンドのファンなら聴いて損なし。


PARRICIDE/ILLTREAT
SURGICAL DIATHESIS/SDR001

ポーランド出身のツインギターの4人組ブルータル・デスメタル・バンド。咆哮と絶叫を織り交ぜたボーカル、ブラストビート全開、ウゴウゴとしたギターリフといったスタイル。曲調はかなりめまぐるしく展開していくし、リズムの変化も多彩。切れ込み型のギターソロや、爆走系のドラムスもあって、聴き応えはあります。特に重低音が強調された音質で、ツーバスの速い「ヴーン」と唸りを上げる部分は非常にカッコいい。MORBID ANGEL,CANNIBAL CORPSEといったテクニカルで暗黒系のブルータル・サウンドのファンなら聴いて損なし。


PARRICIDE/KINGDOM OF DOWNFALL
MAD LION/MLRCD008

ポーランド出身のツインギターの4人組ブルータル・デス/ゴア・グラインド・バンド、2003年レコーディング作。ボエボエヴィヴィしたガテラルに絶叫も入れるボーカル・スタイル、ウゴウゴゴリゴリの重苦しいギターリフ、カチカチした軽めのスネアによるワンバス・ブラストとツーバスの爆走を織り交ぜた曲調。演奏は緩急を付けてけっこう目まぐるしく展開しつつ、ボーカルは随所でシックさを見せておりなかなかの聴き応え。初期CARCASSを継承しつつNASUMやCEREBRAL TURBULENCYといったニュースクールな雰囲気を持ったテクニカルな東欧圏サウンドの全14曲32分、何故かしらバンドのWEBアドレスはポーランドのエロサイト(つまらんけど)に飛びます。デス&グラインド・ファンなら聴いて損なし。


14330PATHOLOGIST.gifPATHOLOGIST/RE-REGURGITATION OVER FUCKIN' PATHOLOGICAL SPLATTER
LEVIATHAN RECORDS/LVRCD037

チェコ出身の4人組、初期CARCASSスタイルのゴア・グラインド・デスメタル・バンド、1989〜1991年のデモ、1992年のファースト・アルバム、1993年のセカンド・アルバムから全27曲77分のリマスター音源を収録、アートワークはもちろん死体写真満載。ある意味CARCASSよりもアンダーグラウンドなので、ゴア度、破壊力は上かも。スプラッター・ファンには絶対お薦めの作品!


PATHOLOGY STENCH/ACCION MUTANTE
SHINDY PRODUCTIONS/300D051

スロヴァキア出身の4人組、ブルータル・デスメタル・バンド、2作目。これはカッコいい出来だ。小刻みで印象的なスラッシュ・リフに咆哮型デスボーカルを導入した怒濤のサウンド。ブラストビートを織り交ぜながらもツービート主体の疾走ドラム、適度な展開、効果的なブレイクを交えた聴き飽きない曲構成など、前作とは比べものにならない進歩。ギターのザクザクとしたリフに、切れ込み型で、けっこうエモーショナルなソロをぶち込むあたりはKRABATHORにも似た感じ。チェコ/スロヴァキア系ブルータル・ファン必聴!


4975PATHOLOGYSTENCH.gifPATHOLOGY STENCH/GLUTTONY
IMMORTAL SOULS PRODUCTIONS/ISP009

スロヴァキア出身のブルータル・デスメタル・バンド。ひたすらブラストビートするドラムスに咆哮型ボーカル、ギターはヘヴィリフでせまります。ソロでは結構メロディ・フックの効いた良いサウンドを出しております。ただし音の分離が悪いのと、曲調が一本調子ですが、そこは、ひたすらこの世界にはまっていたい人向け。


PAZUZU/AND ALL WAS SILENT
HEAD NOT FOUND/HNF004CD

オーストリア出身のPAZUZU率いるゴシック・プロジェクト、デビュー作。ボーカルとキーボードを主体にしたシアトリカルなサウンドトラック風で、いわゆる北欧トラッド/フォークローなブラックメタルのトラッド/フォークローな部分を取り出したサウンド。さまざまな音色のキーボードによるこれまたさまざまな印象のメロディを主体に、男性ボーカルの語り(LOW&HIGHボイス)や、女性ボーカルの囁き、笛やバトルドラムといった伝統的楽器を駆使した、牧歌的ブラック。


PAZUZU/AWAKEN THE DRAGON
DA.MA/DMR4026


PAZUZU/AWAKEN THE DRAGON+2
HAMMERHEART/HHR114

オーストリア出身のダーク・ゴシック・プロジェクト、2作目でボーナストラック2曲収録の再発盤。シンセサイザーを中心にした、全編ゆったりと浮き沈みのあるダークな演奏と、男性のLowボイスによる語り、女性ボーカル、バトルドラムといったクラシカルでフォークローなアンビエント・ミュージックです。北欧のヴァイキング、ケルト系、またはGRAVELANDなどが好きな人は必聴作。


12080PECCATUM.gifPECCATUM/AMOR FATI
CANDLE LIGHT/CANDLE056CD

EMPERORのIhsahnと奥様のIhriel(この人すごい美人)、SOURCE OF TIDEのLord PZの3人のプロジェクト、セカンド・フル・アルバム。EMPERORの音楽性が根底にありながらもそれを拡大させたような感じで、ブラックメタルとフィーメイル・ゴシック、ダーク&ニューウェイヴを合わせたようなサウンド。デビュー作のような奇をてらったアヴァンギャルドな部分が減り、1曲1曲がまとまっており聴きやすい。もちろん曲調は多彩で、ヒステリックなブラックメタルっぽい(2)(3)や、ソプラノが妖しくリリカルな(4)(6)、ドゥーミーでプログレッシヴな雰囲気のゴシックデス(7)など、やっぱり多少アブノーマルで神経質。EMPERORファミリー・ファンおよびアブノーマル・ゴシック・マニア必聴!


17223PECCATUM.gifPECCATUM/LOST IN REVERIE
MNEMOSYNE/MNEMO001

元EMPERORのIhsahn(Vocals&instruments )と彼の奥様であるIhriel(Vocals&instruments )を中心としたエレクトリック・アヴァンギャルド・ゴシック・バンド、3作目のフルアルバム。今作はドラムスにジャズ・パーカッション奏者のKnut Aalefjaerが参加しており、その超絶テクニックを披露。今まで以上に優しく耽美なフィーメイル・ゴシックの部分と狂気を孕んだ前衛的攻撃的な部分の対比が克明になっており、またジャジーなフィーリングまで取り入れた独創的なサウンドを展開。EMPERORがブラックメタルの一つのひな型を築きそして終焉したと同時にPECCATUMでの活動を再開したことは、Ihsahnにとっての新たなるノルウェー産エクストリーム・ミュージックの発現でしょう。全7曲50分、前衛的ゴシック・ファン、FORGOTTEN SILENCEファンは必聴作。


PECCATUM/OH...MY REGRETS
CANDLE LIGHT/CANDLE047MCD

EMPERORのIhasahnと奥様、SOURCE OF TIDEのLord PZの3人のプロジェクト、ミニ・アルバム。限定盤


PECCATUM/STRANGLING FROM WITHIN
CANDLE LIGHT/CANDLE034CD

EMPERORのIhsahnと彼の奥さんのIhriel、兄弟のLord PZのファミリー3人組のプロジェクト。様々な音の構成を使ったアヴァンギャルドで実験的要素を加えたブラックメタル風のサウンドです。絶叫ボーカルあり、ソプラノあり、オドロドロしいリフとコーラスワークによるシアトリカルな雰囲気や、ストリングスによるもの悲しい雰囲気から一変してヒステリックに展開する曲など盛りだくさんで、どちらかといえば、ブラックメタルの凶悪さよりもメランコリックなゴシックに近い、いわばゴシック・ブラックメタルといった感じ。EMPERORマニアと実験的なサウンドが好みの人向き。


PENETRALIA/SEELENKRANK
LAST EPISODE/CD5706020561

ドイツ出身のツインギター、キーボードの5人組、ゴシック・テイスト溢れるデスメタル・バンド、セカンド・フルアルバム。ボーカルはLowボイスの咆哮とヒステリックな絶叫、さらにはCREMATORYのFelixがゲスト参加しており、ロングノートのメロディアスなキーボードが印象的なサウンドです。そのキーボードの使い方がやはりCREMATORYっぽく、もう少しデス色を多くした感じ。絶叫ボーカルの(4)(5)などはブラックメタル然りとしており、他にもプログレッシヴでドラマティックな展開を多用し、正統派なギターリフで押していく重量感あふれるサウンド。北欧の泣き、叙情デス・バンドにはないパワフルさがあって、聴き応えあり。


PENTACLE/ANCIENT DEATH
DOMINATION/D023

オランダ出身の3人組デス/スラッシュメタル・バンド、6曲入りミニ・アルバム(そのうち2曲はそれぞれMANTASとDEATHのカヴァー)。けっこうオーソドックスな曲調で、ボーカルこそ今風の咆哮、絶叫使い分けですが、ブラストビートを使わず、ツーバスの疾走感を活かした、パワーメタリックなスラッシュ・サウンドが詰まっています。まあ、6曲くらいじゃ全然モノ足りませんが、正統派デス/スラッシュ・ファンなら聴いて損なし。


9849PENUMBRA.gifPENUMBRA/EMANATE
SERENADES RECORDS/5202520561SR

フランス出身のゴシック・ドゥーム・デスメタル・バンド。嵐の効果音のイントロ(1)に続いてアグレッシヴなブラックメタル然りとした男性の絶叫ボーカルとソプラノのスキャットが響きわたり、ツーバスのドラマティックな曲調に思わずノックアウトです。バックの演奏は多彩で、緩急自在、アコースティック・ギター、キーボードによるフォークなメロディや壮麗なオルガン系のシンセ、ピアノ、ストリングスなどを導入。重厚な演奏とヒステリックな絶叫、ソプラノの対比が見事で、その上に哀愁メロディもたっぷり。(4)のドラマティックな展開に泣きのギターや(5)の荘厳なイントロから続く曲も見事なまでにフィーメイル・ゴシック・ファンのツボを刺激してくれます。


16624PENUMBRA.gifPENUMBRA/SECLUSION
SEASON OF MIST/SOM078

1996年に Dorian(g)とJarlaath(vo&oboe)によって結成されたフランス出身のフィーメイル・ゴシックメタル・バンド、3作目。男女ツインボーカル、ツインギター、キーボードの6人に加えて、クワイアとバグパイプ&フルート奏者が参加。女性ボーカルが先代のAnita Covelliになっており、ソロパートが増えたのがうれしい。またそれまでの男性デス声の他に朗々とした男性ボーカルを加え3声の歌声が楽しめます。曲調もクワイアによる荘厳でクラシカルなものから泣きのギター&Anita嬢の美しい歌声によるキャッチーな曲、バグパイプの導入によるケルティックなものからトラッドなメロディ(ブルガリアのトラッドなものらしい)の導入など、前作を遙かに凌ぐヴァラエティ豊かな作品に仕上がっており、これは期待以上の作品。パターン化しつつあるソプラノ・ゴシックメタルに一石を投じる全8曲45分、必聴!!!!!!!!!!!!!!!!!!


14572PENUMBRA.gifPENUMBRA/THE LAST BEWITCHMENT
SEASON OF MIST/SOM062

フランス出身の男女ツインボーカル、ツインギター、キーボード奏者のいる7人組、デビュー作「EMANATE」はNIGHTWISHのセカンド作よりも高く評価したバンドの待望の2作目。オーボエも担当する男性絶叫ボーカルによるアグレッシヴなデスメタルを主体に、何十にも覆い被せられたシンフォニック・オーケストラルな装飾はTHERION〜TRISTANIAを思わせる重厚さで、ちょっとクサかった前作とは比較にならないスケールアップ度。このバンドの特徴的な正統派メタリックな部分や、弦楽隊、コーラス隊を導入した叙情パートも残っており、AFTER FOREVERが聴かせてくれたサウンドをも想起させます。最近ではこの手のバンドの男性のデス声離れが多くなっておりますが、あの醜悪な声とソプラノを含む美旋律との対比が好みの人には「待ってました」の作品。


16866PERDITOR.gifPERDITOR/IN SIGNO SUO
ORDEALIS/OSMCD004

1997年に結成されたオランダ・アムステルダム出身の3人組、ブルータル・ブラック/スラッシュメタル・バンド、ミニアルバム。ボーカルはイヴィルな絶叫型、出だしはゴリゴリしたトレモロリフとタムロールを多用したブラストによるMARDUK風アグレッシヴ・ブラック。全体的にはノルディック・ブラックというよりブラック/スラッシュな印象で、リフワークも多彩、スローミッドテンポ、メロディアスなソロもありといった印象。ただしマスターテープをまともに作っていないのか、曲尻が途切れたり(1〜2曲目の曲間は明らかに編集ミス)、ヒスノイズが聞こえたりします。曲が多少長く冗長な部分もあるので、次のフルアルバムに期待したい全5曲23分、マニアは今からチェックしても損はないけど・・・


PERISHED/SEID
DISPLEASED/D00110

ノルウェー出身のツインギター、キーボードの6人組、メロディック・ブラックメタル・バンド、2作目。ゆったりと吐き出すような絶叫型ボーカル、ヒステリックに上下動する扇動型リフ、バックを壮麗に盛り上げるキーボード、ブラストからツーバス疾走といった定番系。メロディアス・パートでのアコースティック・ギターやピアノ使い方が効果的で、キーボードはあくまで味付け程度ながら(曲によっては前面に出てくる)、メタルよりのザクザクのリフの背後で寒々フレーズを奏でており、なかなか悲壮感あり。多少曲が長くだらける部分がありますが、緩急を交えた展開や手頃なスピード感、正統派メタルっぽいギターフレーズなど、DIMMU BORGIRの影響がチラホラあり、その辺りのファンなら聴いて損なし。


PERNICIOUS/BLOOD LUST
FIREBREATH RECORDS/TER001

オランダ出身のツインギターの5人組、ブルータル・デスメタル・バンド。印象的な扇動型リフとパワフルな咆吼型デスボイスによる怒濤のブルータル・サウンドです。北欧系のブラックメタルなリフとザクザクしたリフを組み合わせ、重量感のある曲調が中心。ただ、テンポと展開がよく似た曲が多いので、もうちょっと変化がほしいとろろですが、ミドルテンポのヘヴィなブルータルな世界には浸れます。ギターリフはかなり印象的、もう少し緩急を付ければ一線級になるでしょう。


PERPETUAL DEMISE/ARCTIC
DSFA RECORDS/DSFA1005

プログレッシヴ・デスメタル


PERZONAL WAR/DIFFERENT BUT THE SAME+1
AFM RECORDS/AFMCD059-2

ドイツ出身のツインギターの4人組、3作目。ジャケットに「eleven songs in the vein of early METALLICA!!!」と書いてありますが、それはちょっと「?」の世界、もっとパワーメタル寄りのサウンド。ちょっとした歌い回しに似たとこがありますが、かえってこのバンドに悪い先入観を与えかねないコピーです。復活作したANGEL DUSTに似たヘヴィなリフとダイナミックなリズム隊、「メロディアス」を意識したボーカル、ギターソロによるサウンドで、速い曲よりもミッド〜ヘヴィを重視した正統派な部分もある印象。RAGEのVictor Smolskiが2曲ほどソロギターで参加、限定盤で1曲ボーナストラックが入ってます。


PESSIMIST/CULT OF THE INITIATED
LOST DISCIPLE RECORDS/LDRF002CD

アメリカ出身の4人組。低音咆哮型と絶叫型の2パターンのデス声が登場し、鋭く切れ込むギターといい、ブンブンうなるベース、ブラストビートも難なくこなすドラムスとまるでチェコのKRABATHORを思い起こさせるブルータルなサウンドです。曲展開にちょっとスラッシュな雰囲気がただようのはやっぱりアメリカ出身の名残でしょうか?


PEST/HAIL THE BLACK METAL WOLVES OF BELIAL
BLOOD FIRE DEATH/BFD009

フィンランド出身のカルト・ブラックメタル・バンド、過去にレコーディングしたデモ音源やプロモ音源を収録したCD。音質に多少バラツキがありますが、VENOM直系のアンダーグラウンド・ブラックメタル。このヘナちょこさが分かる人にそっと捧げます。


16568PEST(GERMANY).gifPEST(GERMANY)/ARA
FULL MOON/FMP034

ドイツ出身の4人組、カセットでリリースされていたデビュー作にボーナストラックを収録してCD化した再発盤。これはマニアックなカセットだけではもったいない内容!基本ラインはプリミティヴ・ブラックながらその表現が北欧の寒々としたものからトラッドな雰囲気まで多岐に渡っており非常に個性的。その要となるトレモロ奏法を主体にしたギターリフが多彩なフレーズを奏で、エコーのかかった妖しげな絶叫ボーカルがいかにも宗教的でエキセントリック。ドラムスの手数も多く、ツーバスを交えたスラッシュからブラストビートまでピシピシと決まっておりカッコいい。ギターやキーボードによる叙情パートを交えた暴虐と静寂の組み合わせやプログレッシヴな展開などもあり、DARKTHRONE、BURZUM、BATHORYを掛け合わせたような出来の全14曲65分、必聴!


17052PEST(SWEDEN).gifPEST(SWEDEN)/DAUDAFAERD
NO COLOURS/NC077

スウェーデン出身のNecro(g&vo&ds)とEquimanthorn(g&b)の二人組、ペイガン/ヒーゼン・ブラックメタル・バンド、全1曲20分というミニアルバム。ザラザラとノイジーながらも寒々しく悲壮感の漂うギター、ゆったりとしたリズムを叩くドラムス、そしてこれまた悲壮感漂わす絶叫型ボーカルによるサウンドを展開。歌詞は10世紀頃のスカンジナビア語で書かれているらしく、そのこだわりも見事。ただだらだらとした曲ではなくきっちりと起承転結といった展開を持っており、メランコリック・ブラックメタル・ファンは必聴の作品。


PEST(SWEDEN)/DESECRATION
NO COLOURS/NC068

"Desecration" is even more violent and harsher than "Blasphemy is my throne" (previous MLP/CD) was, and shows another evil side of the band. Indeed the production is drastically different, meaning cruder, with rough tonsil screams and deep dark black metal nostalgic guitar gain! When it comes to the songs they've left a bit this "clean" 90's Norwegian touch (i.e. DARKTHRONE) to reach unpolished, dirty structures that could be found in German or Czech bands (MANIAC BUTCHER!)! The cavernous side thrills and curses weak minds. Pain and outrageous rapes are unleashed! Raw black only for those who truely hate!


PESTILENCE/CONSUMING IMPULSE+TESTIMONY OF THE ANCIENTS
ROADRUNNER/RR8355-2

オランダ出身のテクニカル・スラッシュメタル・バンド、1989年のセカンド・アルバムと1991年のサード・アルバムをカップリングした2枚組再発盤。


PESTILENCE/MALLEUS MALEFICARUM
DISPLEASED/D00061

オランダ出身の4人組で1988年にロードランナーからリリースされたデビュー作の再発盤。SLAYERから影響を受けたスラッシュメタル・サウンドでスピーディーかつアグレッシヴなサウンドが信条。ボーカルもアングリーに歌い上げており、演奏テクニックも抜群。疾走感を壊さない展開も見事で、今聴いても全く古さを感じさせません。スラッシュファンでまだ聴いていなかった人にはぜひお薦めの作品です。初期のデモ音源がボーナストラックとして追加収録。


11868PETTALOM.gifPETTALOM/THE WINE OF THE NIGHT
DEMISE RECORDS/DMSCD015

ブラジル出身のツインギター、男女ツインボーカルのメロディアス・ゴシックメタル・バンド、デビュー作。いや〜今年は間違いなくNIGHTWISHの3作目が年間ベストだと確信したのに、それが分からなくなってくるような作品です。最近DEMISE RECORDSからリリースされる作品には目が離せないものが多く、特にブラジルに飛び火したフィーメイル・ゴシックの中でも、このバンドは非常に個性的。いわゆるダーク、デスっぽさがなく全編に叙情、哀愁が漂うハードロック・スタイル。ダルい男性ボーカルとソプラノのデュエット、ゲストキーボード奏者とギターのアンサンブルが心地よく、特にギターとキーボードのメロディには北欧のメロディアス〜様式系メロディが多用されており、思わず聴き惚れてしまいます。特にアコースティック・ギターやピアノの絡ませ方がすばらしく、(4)のスパニッシュな導入や(6)(7)(8)のイントロの泣きなどメロディアス派にはたまらないはず。それでいてギターソロはオールドタッチの流麗なもの。ソプラノも見事で、NIGHTWISHの1作目からヘヴィ&ダークな雰囲気を取り払いアコースティク度を増幅させた感じ!Katia嬢も非常にキュート!!唯一難点はソフトすぎるドラムスと(3)の冒頭レベルオーバーのため音が歪む(それだけ歌にパワーがある証拠)ところと没個性なジャケット。


17383PHOBIA.gifPHOBIA/GET UP AND KILL!
DEEP SIX/DS58

1990年にカリフォルニア・オレンジ・カウンティーで結成されたグラインド・デスメタル・バンド、2004年レコーディング作。ハイピッチ&ローピッチを使い分けたボーカル、低音部分でウゴウゴと蠢くギターリフ、そして手数の多いトコトコツタツタしたスネアによるワンバス・ブラストが心地よい。あまり暑苦しさを感じさせずに、また曲名がクレジットされているものの各曲がばらけておらず曲間もないのでストレートに聴き通すことが出来ます。2003年10月17日カリフォルニア・ニューポート・ビーチでのライヴ6曲を収録した全17曲18分(!)


PHOBIA/GRIND YOUR FUCKING HEAD IN
DEEPSIX/DS049


PHOBIA/MEANS OF EXISTENCE
SLAP A HAM/DVR019

USヴァイオレント・グラインド・バンド、ファースト・フルアルバム。


PHOBIA/RETURN TO DESOLATION-REISSUE
RELAPSE/RR6903-2

アメリカ出身のウルトラ・ヴァイオレンス・グラインド・コア・バンド、1993年のデビュー・ミニアルバムに1992年リリースのEP音源、そして1992年のスタジオ・リハーサル音源を4曲ボーナストラックとして収録した再発アルバム。


PHOBIA/SERENITY THROUGH PAIN
DISPLEASED/D00104

1990年にカリフォルニアで結成されたヴァイオレント・グラインド・コア・バンド、2001年7月レコーディングのセカンド・フル。さすがはベテランらしい重厚な音圧が耳に心地よく、さらには腑に染みわたる重低音に安定感があって、じっくりとグランディングなサウンドに浸ることが出来ます。ウゴウゴと蠢くギターリフ、叩き付けるようなベース、ワンバスキックのブラストビートを適度に交えた手数の多いドラムス、アジりまくる絶叫ボイスとディープスロートのツインによるストップ&ゴーなボーカル、切りつめた曲間、脅しのナレーションなど、全23曲45分どこを切っても隙なしの安心作品。


PHOBIC/SICK BLEMISHED UNCREATION
ELEGY MUSIC/HAWK009

イタリア出身の4人組、ブルータル・デスメタル・バンド。どうしてかイタリアのバンドはテクニカル派が多いので、器用貧乏というか欲張りなのか、様々なバンドの要素をそつなく取り入れた感じ。MORBID ANGEL風の暗黒デスだったり、煽動型ギターリフを使ったブラックメタルッぽかったり、ウゴウゴとしたリフを使った、起伏の激しいブルータル・デスだったりします。ボーカルがパワフルで悲壮感漂わすデス声なので、北欧メロディック・デスな曲もあります。全体的にスピード感、アグレッシヴ、ヒステリックさは少なく、ドラマティックで重苦しい印象。テクニカルだし、アレンジ面もしっかりしているので、多彩な曲調を一度に楽しみたい人なら、聴いて損なし。


PIG DESTROYER/38 COUNTS OF BATTERY
RELAPSE RECORDS/RR6471-2

アメリカ出身の3人組、グラインド・コア・バンド。(1)〜(18)は以前にリリースした?アルバムのリマスターで、天下のRELAPSE RECORDSからリリースされたわりにはオーソドックスなグラインド・サウンド。(19)〜(20)はISISとのスプリットEPからでCARCASSのカヴァー、これもまた忠実に再現してます。(21)はDARK ANGELのカヴァー、(22)〜(28)はORCHIDとのスプリットEP、これはキレてます。音質の問題もあるのか、超ヒステリックでいい。(29)〜(38)は自身のデモ音源。これもまたキレまくり。絶叫とゲボゲボを使い分け、お下劣丸出し。(1)〜(18)は下手にリマスターして彼らの魅力をスポイルしてしまったようです。マニアなら後半の曲だけでOKでしょう。


13621PIGDESTROYER.gifPIG DESTROYER/PROWLER IN THE YARD
RELAPSE RECORDS/RR6485-2

アメリカ出身の3人組、ポリティカル・グラインド・コア・バンド、2作目のフル・アルバム。RELAPSE RECORDSからリリースされた過去音源の編集盤(?)で一躍注目された彼らの待望の作品。ハードコアの瞬発的な破壊力とヘヴィメタルの突進力が上手くミックスされており、なかなかの聴き応え。スラッシュ・リフギターとブラストビートも適度に交えながらも重量感があって、オカズも多いドラムス、叫き散らしのボーカルといったスタイルとアヴァンギャルドでヒステリックな曲調がイキの良さを感じさせてくれます。ライヴはもっとハードコアのノリが強調されるだろうから観たいとは思いませんが、曲間もなく全22曲、CDなら一気に楽しめます。


PILEDRIVER/METAL INQUISITION/STAY UGLY SPLIT CD
FULL MOON PRODUCTIONS/FMP016

プロレス・ファンでヘヴィメタル・ファンを驚喜させたPILEDRIVERのファーストとセカンドのカップリング。ツインギターでノイジー&パワフルなサウンドはまさにプロレス、それも重量級でしょう


PILORI/...AND WHEN THE TWILIGHT'S GONE(LA RECOLTE)
TRISOL/TRI075CD

ドイツ(たぶん)出身のMarion(FEMALE Vo&flute)とGernol(G&proguram&Vo)の2人によるフィメール・ゴシック・ユニット。他にヴァイオリン奏者らがゲスト参加。美しくも心休まるメロディと透明感溢れるソプラノによるアンビエントな世界です。数曲男性ボーカルもからみますが、感情を抑えた朗々としたもので、違和感はなし。ピアノ、アコースティック・ギター、フルート、ヴァイオリンといった生の楽器を主体に、ポエティック・ビューティな歌を聴かせてくれます。あまりフォークローな領域に踏み込まず((12)が唯一トラッドな曲)、HAGALAZ' RUNEDANCEやTHE 3RD&THE MORTALなどのノルウェー産に比べるともう少しコマーシャルな印象。


POCCOLUS/POCCOLUS
HAMMERHEART RECORDS/HAMMER2

リトアニア出身の真性ブラックメタル。ギター兼キーボード兼ボーカルとベース、ドラムスの3人組で、ゲストにキーボード奏者が参加しています。大仰でアヴァンギャルドなサウンドでボーカルはヒステリックな絶叫タイプ。EMPERORに近い感じもしますが、もちろんあそこまでのレヴェルではありません。しかしながら結構聴きごたえのある展開もやってるので、真性ブラックマニアは押さえたい一枚です。


POEMA ARCANUS/ARCANE XII
PICOROCO RECORDS/PCO0082

チリ出身の女性キーボード奏者のいる5人組、ドゥーム・デスメタル・バンド。ボーカルはひたすらダークにお経しており、時折アグレッシヴなデス声でも歌います。バックの演奏はかなりメロディックで、プログレッシヴ。特にキーボードが耳に心地よく、時にピアノ、時にオルガンで壮麗かつメロディアスに鳴り響いています。ギターソロもけっこうエモーショナルな所もあり、ヘヴィなリフやアルペジオ、アコースティックギターを駆使しての聴かせ所も多いので、「ダークさ」一辺倒といった感じじゃなく、適度に暗く適度にヘヴィ、そしてドラマティックでメランコリックといった味わい深いサウンド。70分を越える長さながら聴き飽きさせない構成も見事。


POETRY/CATHARSIS
ARISE/ARISE010

スペイン出身のツインギターの5人組、デビュー作。女性メンバーがいますが残念ながらボーカルじゃなく(最後の曲でちょっと歌ってますが)、なにを担当してるか名前だけでは分かりません。サウンドは全編、暗く沈み込むドゥームメタル。ボーカルの咆哮型デス声が淡々と歌詞を朗読(とても歌ってるとは言い難い)し、ヘヴィなギターリフにスローテンポのリズム隊。MY DYING BRIDEのような一瞬の煌めくメロディはなく、とにかくドゥーム。あとは歌詞の世界かな。


POLLUTED INHERITANCE/BETRAYED
DSFA RECORDS/DSFA1002

プログレッシヴ・テクニカル・デスラッシュメタル


POLTERGEIST/BEHIND MY MASK
CENTURY MEDIA/CD849715-2

スイス出身の4人組、セカンド。テクニカルな演奏、多彩なリズムや展開、アイデアがぎっしりつまったスラッシュメタルで、ザクザクのギターリフに疾走するドラムの上で、縦横無尽に暴れ回る速弾きギターが見事。旧友のDESTRUCTIONの「RELEASE FROM AGONY」アルバムを彷彿とさせる出来です。アグレッシヴに突き進むと思えばブレイク、そしてメランコリックなアコギの導入そして歌えるボーカリスト。言うことなしのスラッシュメタルです。


POLTERGEIST/NOTHING LASTS FOREVER
CENTURY MEDIA/08455812

サード・アルバム


PORNO COMA/AMBAASADORS OF EMBARRASSEMENT
IMPALER RECORDS/IR665

カナダ出身の4人組、ハードコア・タッチのデスメタル・バンド(もしくはデスメタル・タッチのハードコア・バンドかな?)ボーカルはいわゆるハードコア系の叫くタイプで、ロックンロール・ベースのシンプルなギターリフに疾走感を重視したツーバスによるスピーディーな(1)は非常にカッコいい。続く(2)はヘヴィメタルとは多少趣の違ったニューウェイヴっぽいノリと、後半のアグレッシヴな盛り上がりがなかなかの構成の曲。全体の印象はやっぱりハードコア系のサウンドで、多彩な音作り、曲作りが楽しめます。


15344PORNORPHANS.gifPORNORPHANS/BEYOND GOOD & EVIL
STATE OF DECAY/SUB85D

フィンランド出身の女性ボーカルとツインギターの5人組、パンキッシュなゴシック・バンド、デビュー作。海外では「Marilyn Manson meets Kate Bush」みたいな評価を受けているらしく、ヘヴィでダークな演奏をバックにJytt嬢の何ともいえないロリータボイスによる排他的なサウンドが支配しています。所々インダストリアルな部分やメタリックな部分を導入し、ミッドテンポ主体のヘヴィ&ダークなサウンドやアップテンポでキャッチーな曲、淫らな女性ボーカルが浮遊するスロー曲など多彩な印象。フィーメイル・ゴスロック・ファンなら聴いて損なし。


16831POSSESSED.gifPOSSESSED/AGONY IN PARADISE
AGONIA/ARCD010

1985年にデビューしたカリフォルニア出身の4人組、スラッシュ/サタニックメタル・バンド、1987年1月26日オハイオで、DARK ANGELのオープニング・アクトとして演奏、会場側によって録音されたしたライヴのオフィシャル・リリース・アルバム。音質は決して良くありませんが、生々しいくエネルギーに満ちた演奏が全13曲59分収録されています。収録曲は下記の通り「March to Die」「Pentagram」「Beast of the Apocalypse」「Holy Hell」「Swing of the Axe」「Burning in Hell」「Heretic」「Phantasm」「Excorcist」「Fallen Angel」「Seance」「Twisted Minds」「Death Metal」


POSSESSED/BEYOND THE GATES+THE EYES OF HORROR
CENTURY MEDIA/660152

セカンド作+ミニアルバムのカップリング再発盤。


POSSESSED/SEVEN CHURCHES
CENTURY MEDIA/660492

カリフォルニア出身の4人組、スラッシュ/サタニックメタル・バンド、デビュー作SLAYER、VENOMと共に、現在のブラックメタルの祖といわれるバンド。リマスター再発盤。


17318POTENTIAM.gifPOTENTIAM/ORKA I MYRKRI
WOUNDED LOVE/WLR029

1997年にギター&ボーカルのEldurとギターのFornによって結成されたアイスランド出身のメロディック・ブラックメタル・バンド、2001年にレコーディングされたファースト・フルアルバム。ボーカルスタイルこそ絶叫型ですが、ギターはもの悲しげなフレーズを連発し、流れるようなソロへと続くサウンドを展開しており、寒々しいトレモロリフにザクザクとしたものを絡めており、テンポもパワーメタリックな疾走程度で、タテノリの出来るリズムが主体。ギターオリエンティッドなスタイルはFALL OF THE LEAFEあたりの叙情派メロディック・ブラック・ファンなら聴いて損なしの全7曲42分。


9243POWERSYMPHONY.gifPOWER SYMPHONY/EVILLOT
NORTH WIND RECORDS/NWCD001

たぶんスペイン(もしくはイタリア)の女性ボーカルを擁するシンフォニック・パワーメタル・バンド。ジャケットはあのルイス・ロヨが担当、マニアならそれだけで買いです。イタリアン・シンフォニックほど垢抜けた様式系ではなく、ちょっと暗く切ない雰囲気が(女性ボーカルのせいかも)漂います。メロディにも北欧の伝統的なものやマイナー調が多く、個人的にはもっと疾走感があった方が(NIGHTWISHやFALLIN'TIMEのように)好きですが、ドラマティックでリリックな大曲(6)などは、疾走〜展開〜泣きを包括した女性ボーカル・マニアは必聴の作品。


POWER SYMPHONY/LIGHTBRINGER
PAVEMENT MUSIC/PVMT2346

ルイス・ロヨを起用したジャケットがピッタリあったシンフォニック・パワーメタル・バンド、2作目。残念ながら今作のジャケットは別人のようです。サウンドの方も前作のようなシンフォニック・パワーメタルな感じが薄れ、かなりダークな雰囲気。疾走する曲もなくなり、ボーカルのMichela嬢のエコーのかかった声にバックのヘヴィな演奏がからみつくフィーメイル・ゴシック風の印象が漂います。女性ボーカルだけなので、THEATRE OF TRAGEDYやWITHIN TEMPTATIONから男性のデス・ボイスを取り払ったような感じもします。前作の路線を期待するとちょっと外れます、ダークなフィーメイル・ゴシック・マニアには受けるでしょう。パソコンで見られるバンドのフォト入り。


POWERGOD/BLEED FOR THE GODS-THAT'S METAL LESSON 1
MASSACRE/MASCD0309

ドイツ出身の3人組パワーメタル・バンド3作目で、80年代ヘヴィメタルのカヴァー曲集。AGENT STEELのJuan GarciaやWARLOCKのDoroなど元曲のメンバーやSabina Classen、Bob Rockらが豪華に参加しており、完コピというよりもものまねショーに近い雰囲気で楽しい。原曲を知っている人は楽しめるはず。収録曲は以下の通り。1:Lion`s Roar / Bound to be free ( Savage Grace )、2:Bleed for the Godz ( Agent Steel )、3:Metal Church ( Metal Church )、4:Ruler of the Wasteland ( Chastain )、5:Kill with Power ( Manowar )、6:Stars ( Hear'n Aid )、7:Burning the Witches ( Warlock )、8:I'm a Viking ( Yngwie Malmsteen )、9:X X X ( Nasty Savage )、10:Steel the light ( Q 5 )、11:Tor with the Hammer ( TNT )、12:Madhouse ( Anthrax )、13:Metal Merchants ( Hallows Eve )、14:Red Rum ( Lizzy Borden )、15:Soldiers under Command ( Stryper )、16:You and I ( M.A.R.S / DRIVER )


POWERGOD/EVILUTION
MASSACRE/


POWERGOD/EVILUTION PART2-BACK TO ATTACK
MASSACRE/MASCD0246

ドイツ出身の5人組、メロディアス・パワーメタル・バンド、2作目。(1)はB級疾走曲マニア必聴の作品。ただ全体的には非常にオーソドックスでSINNERみたいな、ジャーマン系でも正統派っぽい印象。ちょっと尻切れ気味なのが玉に瑕ですが、メロディ重視派、正統派なパワーメタル・ファンは買いでしょう。(9)は日本が誇ったヘヴィメタル・バンドLOUDNESSの曲。


13770POWERSCOURT.gifPOWERS COURT/NINE KINDS OF HELL
SPV/DRAGONHEART/CHAOS010CD

アメリカ出身の女性vo兼gのDanie PowersとbassのSteve Murrayによって1990年に結成されたパワーメタル・バンド、2作目。高音域から低音までを巧みに使ったボーカルスタイル、複雑に展開していく曲調、印象的なフレーズのリフ、テクニカルでエモーショナルなギターソロなど、MERCYFUL FATE〜KING DIAMONDの影響がチラホラ。ドラマティックでシアトリカルな激しい部分と、女性ボーカルならではの優しさ、アコースティックでクラシカルな部分が共存しており、非常に聴き応えのあるサウンド。聴き覚えのあるフレーズが時折顔をのぞかせますが、すべてのギターとボーカル、作詞作曲をこなすDanie嬢(写真では若作りのおばさんにしか見えないけど)の個性がキラリと光る作品。没個性的なジャケットが安物パワーメタル(レーベルもDRAGONHEARTだし(;^_^A )を思わせますが、内容の濃い、ドラマティック・パワーメタル・ファンは必聴作品!


PREJUDICE/BROKEN PROMISES
FIREBREATH/FIREBREATH006

ベルギー出身のツインギターの5人組、デスメタル・バンド。かなりテクニック志向のバンドで、押しと引き、緩急展開自在のスタイル。ウゴウゴとうねりまくるギターリフ、曲によってはエモーショナルに弾きまくるソロもあり、ブンブン唸るベース、手数足数の多いドラムスと演奏面は大満足。ボーカルのLOWボイスが今ひとつ弱い感じですが、かなり早口で唸っており、アグレッシヴ度は高い。テクニック志向派にありがちな軽さや不用意なメロディ、厚化粧な部分はなく、ブルータル・デスの基本は外していないので、テクニカル・タイプのマニアなら満足のはず


PRETTY MAIDS/SCREAMIN' LIVE
MASSACRE/MASSCD081


PRETTY MAIDS/SPOOKED
MASSACRE/MASSCD0119

通算9作目。


PRETTY MAIDS/THE BEST OF...BACK TO BACK
MASSACRE/MASCD0169

デンマーク出身のメロディアス・パワーメタル・バンド、初のベスト・アルバム。すでにデビューして15年も経ってしまったんですね〜。ヘヴィメタルの様式を全て兼ね備えた名曲「FORTUNA〜BACK TO BACK」はいまだ色褪せていません。他にもスピード感重視のパワーメタルから彼ら特有のキャッチーなメロディセンス溢れる曲までいっぱい詰まってます。特に「FUTURE WORLD」からの曲はやはり素晴らしい。彼らの名前を一躍とどろかせた名カヴァー曲「PLEASE DON'T LEAVE ME」ももちろん収録!未体験の若い人には入門編として是非聴いてもらいたいです。


PREVAIL/PREVAIL
SATANVOMIT/PV1620

アメリカ出身のデス/スラッシュ・バンド。スラッシュメタルから派生したデスメタルにヒステリックな絶叫型ボーカルを導入した、HYPOCRISYタイプのサウンドです。というより初期HYPOCRISYそのまんまという印象。小刻みなギターリフとツービート主体の疾走ドラムス、シンプルな曲調でスピード感とスカッとしたノリ重視のサウンド。アメリカ産という色眼鏡で見てしまいがちですが、最近のスウェーデン・デスラッシュの勢いに近いものはあります。グラインド・コアを思わせるジャケットをもっとマシなのにすれば良かったのに。


14671PRIMALFEAR.gifPRIMAL FEAR/BLACK SUN
NUCLEAR BLAST/NB500-2

Ralf ScheepersとMat Sinner率いるジャーパン・パワーメタル・バンド、4作目。ちょっと髪の毛がアブナかったRalfも坊主頭にしてますますマッチョに磨きがかかり、男臭くて非常にカッコいい!これぞACCEPT、初期JUDAS PRIESTが体現していた硬派メタル。北欧様式系やシンフォニック系にはない逞しさがあります。別段目新しさ、斬新な部分などはなく、「古臭い」と言うレッテルを貼られようが、MatのメロディセンスとRalfの強力なボーカルによる、それまでのPRIMAL FEARのサウンドをこよなく愛するファンには安心の作品。


14134PRIMALFEAR.gifPRIMAL FEAR/HORRORSCOPE
NUCLEAR BLAST/NB706-2

Ralf Scheepers、Mat Sinner率いるジャーマン・パワーメタルの真髄、PRIMAL FEARの限定5曲入りシェイプCD。収録曲はアルバムJAWS OF DEATHから「Under Your Spell」、GARY MOOREのカヴァー「Out in the Fields」、日本盤のボーナス曲として収録されていた「Horrorscope」、ACCEPTのトリビュート・アルバムから「Breaker」、そしてアルバム「JAWS OF DEATH」のアナログ盤にボーナス曲として収録されていたRAINBOWのカヴァー「Kill The King」。変形CDなのでカーステレオのようなスロットイン型のプレーヤーでは再生できません、また音飛びのする可能性もありますので、予めご了承ください。


PRIMAL FEAR/JAWS OF DEATH
NUCLEAR BLAST/NB3912

ラルフ・シーパース、マット・シナーのバンド、待望のセカンド作。ジャーマン・パワーメタルを歌わせたら世界一巧いラルフのボーカルとジャーマン・メタル・マニアの教祖マットとのコンビもうまく機能しており、とにかく全編期待通りの出来。どこを切ってもジャーマン!これがジャーマン・パワーメタルです。ドラムも強力になっており、アレンジ面も充実。日本盤未収録のRAINBOWの「KILL THE KING」のカヴァーを収録した限定デジパック盤!


PRIMAL FEAR/NUCLEAR FIRE
NUCLEAR BLAST/NB5572

Ralf Scheepers、Mat Sinner率いるジャーマン・パワーメタルの真髄、PRIMAL FEAR3作目。いつの間にかスキンヘッド&マッチョになったラルフにビックリ!しかしながらサウンドは王道そのもので、全く変化なし。Ralfのボーカルも全く衰えることなく、さらにはMatがけっこうヒステリックなハイトーンで、ツインボーカルを聴かせてくれる部分もあり、今まで以上に刺激的。凝った曲展開やモダンな味付けもなく、また同時期にリリースされたIRON SAVIORの3作目と比較するとあまりにストレートすぎますが、そのストレート一発でブチのめすだけのハイ・テンションなパワーメタルです。私はPRIMAL FEARの味方です。


4495PRIMALFEAR.gifPRIMAL FEAR/PRIMAL FEAR
NUCLEAR BLAST/NB3022

ラルフ・シーパースとマット・シナーが中心のプロジェクト。このまま終わらすには惜しい存在です。全編ジャーマン・パワーメタルの嵐。某バンドのために振り回された感じのラルフが目いっぱい気張っています。ただしプロダクションに時間がなかったのかひねりは全くなくストレート一本勝負って感じで、またラルフも上手いんだけど個性に欠ける、そしてギターがおとなしすぎる、ドラムがもたつくって難点もあり。次作に期待します。


PRIMORDIAL/A JOURNEY'S END
MISANTHROPY RECORDS/AMAZON015CD

アイルランド出身の4人組、ブラックメタル・バンド、セカンド・アルバム。ブラック特有のアグレッシヴさはあまりなくアイルランド特有のモノクロームなメロディを多用したサウンドで、かなりゴシックメタルっぽい音です。寒々としたギターリフに絶叫タイプとゴシック系のダルい歌い方のボーカルで切々ともの悲しくダークなメロディを奏でています。ケルト・メロディに惹かれる人は必聴の作品です。


PRIMORDIAL/A JOURNEY'S END-REISSUE
HAMMERHEART/HHR085

アイルランド出身の4人組、ブラックメタル・バンド、セカンド・アルバム。ブラック特有のアグレッシヴさはあまりなくアイルランド特有のモノクロームなメロディを多用したサウンドで、かなりゴシックメタルっぽい音です。寒々としたギターリフに絶叫タイプとゴシック系のダルい歌い方のボーカルで切々ともの悲しくダークなメロディを奏でています。ケルト・メロディに惹かれる人は必聴の作品です。ボーナストラックとして「AND THE SUNSET ON LIFE FOREVER」を収録した、再発盤。


17328PRIMORDIAL.gifPRIMORDIAL/DARK ROMANTICISM
KARMAGEDDON/KARMA014

1995年にリリースしたデビュー作「Imrama」がその後の民族的ブラックメタルに大きな影響を与えたアイルランド出身のバンド、1993年のデモ音源「DARK ROMANTICISM」のCD化作品。ボーナストラックとして1993年10月30日ダブリンでのライヴ4曲(BATHORY(RIP)の「Total Destruction」とDARKTHRONEの「To The Ends of The Earth」収録)と、さらに2003年8月Party San Open Airでのライヴ映像を収録したDVD付きの2枚組。ただしDVDはPAL方式のためパソコンかPAL−NTSCコンパーチブル・デッキでないと再生出来ません。


PRIMORDIAL/IMRAMA
CACOPHONOUS RECORDS/NIHIL8CD

アイルランド出身の叙情派ブラックメタル・バンド、デビュー作。ブラックメタルの静と叙情的部分を強調したサウンドで、ひたすらどんよりと暗く演奏されています。ミディアムテンポが主体で、アコースティック・ギターの導入や、ケルト民族特有のメロディの導入などもこのバンドの特徴。


PRIMORDIAL/IMRAMA-REISSUE
HAMMERHEART/HHR084

アイルランド出身の叙情派ブラックメタル・バンド、デビュー作。ブラックメタルの静と叙情的部分を強調したサウンドで、ひたすらどんよりと暗く演奏されています。ミディアムテンポが主体で、アコースティック・ギターの導入や、ケルト民族特有のメロディの導入などもこのバンドの特徴。2曲のボーナストラック入り再発盤


PRIMORDIAL/SPIRIT THE EARTH AFLAME
HAMMERHEART RECORDS/HHR063

アイルランドはダブリン出身の4人組、メランコリックなブラック・メタル・バンド。ゴシック・デスにも通じる朗々としたボーカルと絶叫型を使い分け、ギターリフは扇動型の寒々としたもの。スピード感を押さえて、ドラマティックに展開していく曲調が中心で、BATHORYタイプの、叙情というよりもさらにダークな雰囲気が漂うサウンド。暗黒面の凶悪さと神秘的な崇高さが同居したプログレッシヴなブラックメタルです。ひたすら暗く重たく、かつドラマティックな暗黒世界を表現したサウンドです。


PRIMORDIAL/STORM BEFORE CALM
HAMMERHEART/HHR086

アイルランド出身のブラックメタル・バンド、4作目。それまでのダークで叙情的、ケルティックなサウンドがかなり薄れ、割と普通のドゥーミーなブラックメタルになっております。といっても端々に叙情性は隠されており、あまり顕著に表には出ていないという感じ。淡々としたテンポで、ゆったりと吐き出す絶叫スタイルのボーカルと、クリーンで大仰なボーカルを使い分け、耽美で陰鬱なゴシック調の部分と、アグレッシヴな絶叫型ボーカルによる速い曲も交えつつも、やはり比較的単調でモノトーンな印象で曲が流れていきます。


14507PRO-PAIN.gifPRO-PAIN/SHREDS OF DIGNITY
NUCLEAR BLAST/NB709-2

アメリカ出身のツインギターの4人組、メタリック・コア・バンド、結成10年を迎えたスタジオ8作目。10年経とうが20年経とうが一切妥協のないシンプル&アグレッシヴなサウンド全開です。ザクザクのギターリフ、ガナりまくるボーカル、ツービート主体のノリのある(ブラストでは速すぎてノれない)スピード感、切れ込むギターソロなど、ファンには安心の作品。とにかく大音量でガンガンやりたい人は必聴作品!


PROGENIC/EVOLUTION
/26200FCD

ガラス戸が振動するような重低音のイントロで始まるテクニカル・スラッシュ/デスメタル。絶叫型のデス声で歌うところと普通声で歌うところが絡み合い、ギターもメロディアス、ドラムは非常におかずが多い。バリバリと疾走するかと思えばころっとかわし、くるかなと思えばばっちり疾走してくれるあたり、下手に複雑な展開を取り入れただけじゃないところが良いです。欲をいや〜もっと疾走感がほしんだけどどうでしょう?


PROHIBITORY/IN DEATH WE TRUST
TOAJ RECORDS/TOAJDNA002

メキシコ出身の4人組、北欧シンフォニック・ブラックが登場しそうなイントロ(2分は長いっしょ)から始まるデスメタル・バンド。怒濤のツーバス疾走型、ブラストビート全開、咆哮型Lowボーカルでビシビシと決めてくれます。煽動型ギターリフや、ちょっとした変化技にそれっぽいところがありますが、全体的に音は重たく、また非常にダークな印象も伴っています。寒々とした叙情メロディは少ないものの、その分ブルータリティあふれるボーカルによる突進力があります。ツインリード・ギターを生かしたメロディックな展開も導入されていますが、いかんせんソロのメロディそのものがUSスラッシュ系の切れ込み型で今ひとつパッとしません。ブルータルとブラックメタルが合わさったようなサウンドです。


12297PROJECTO.gifPROJECTO/CROWN OF AGES
UNDERGROUND SYMPHONY/USCD046

イタリア出身のテクニカル・ギタリスト、Vic Mazzoni率いるシンフォニック・スピードメタル・バンド、2作目。ハイトーン・ボーカル、スピーディーなリフとテクニカルなソロ、壮麗にバッキングを盛り上げつつ、時にギターとの掛け合いも展開するキーボード、そしてなんと言ってもルイス・ロヨのファンタジックなジャケット・アートとすべて申し分なし。まあ、難を言えばやはりパワー不足のボーカルと言うことになりそうですが、無い物ねだりをしてもしょうがない。全体的にスピーディーで、分厚いコーラスを多用したスケール感もあって、アコースティック・ギターを導入したインスト曲やバラードと多彩な曲調も魅力的。ギターはさすがに特出しているので、その辺りのファンは必聴作。


PROJECTO/PROJECTRO
UNDERGROUND SYMPHONY/USCD029

イタリア出身のギター、キーボードの5人組、UNDERGROUND SYMPHONYお決まりのイタリアン・スピード・パワーメタルです。バカテク・ネオ・クラシカル系のギタリスト、Vic Mazzoniのプレイがすばらしく、スケール上下の速弾きはもちろん、けっこう泣きのフレーズを多用しており、聴き応えあり。SKYLARKやRHAPSODYといったシンフォニック/バロックを導入した大仰なサウンド作りじゃなく、どちらかというと歌メロを大切にした北欧様式美形のサウンドで、そちら方面のメロディアス・ファンには一聴の価値ありです。バラードもメロディ、情感たっぷりの「歌」を聴かせてくれますので、泣きメロ・マニアにはたまらないはず。


PROMETHEAN/GAZING THE INVISIBLE
AVANTGARDE MUSIC/AV019

フィンランド出身のボーカル、ベース、ギターの3人組で、デビュー作。ゲストメンバーとして管弦楽奏者が参加しており、想像通りの耽美なゴシック・サウンドです。しかしながら、ゴシック特有のダルさよりも静と動の技を多用したプログレッシヴな展開が中心で、フルート、リコーダー及びヴァイオリン、チェロが活躍する曲は北欧特有の寂しくはかない雰囲気に包まれます。北欧メロディアスブラックやデスのメロディの原点がここにあります。


PROMETHEAN/SOMBER REGARDS
AVANTGARDE MUSIC/AV032

フィンランド出身のバンドでAVANTGARDEからリリースされたわりにはプログレッシヴなサウンドでびっくり。2作目らしく、新たにフルート奏者とキーボード奏者(ハモンド)を加えて7人の大所帯。ボーカルはゴシック特有の淡々と朗々と歌うタイプなんですが、演奏はクリアトーンで甘く切ないギター、フルートによる伝統的泣きメロを導入した本格的プログレッシヴ・ロックです。寒々としたパートとプログレお馴染みドラマティックなパートの対比が見事に仕上がっております。


PROPHANITY/STRONGER THAN STEEL
BLACKEND/BLACK010CD

スウェーデン出身のツインギター5人組、デビュー作。あのBLACKENDからリリースされたので、また超暗黒バンドかと思ったら、なんと!CHILDREN OF BODOMタイプのメロディック・デスメタルじゃないですか!ノーチェック!!キーボードレスの分、ストレートで様式美は薄めですが、ギターの絡み、アグレッシヴさはこっちの方が上かも。疾走、絶叫型デスボーカル、メロディアス・ギターの3本立てでお薦め!!


PROPHECY/CONTAGION
PAVEMENT MUSIC/76962323192

FEAR FACTORYタイプ


13206PROPHECY&CRYPTIC.gifPROPHECY&CRYPTIC/SPLIT
NOISE VARIATIONS/NVCD007

でた〜!エロマニア必携のエクストリーム・ブルータル・ポルノ・バンドのスプリット!!初回入荷の時、ジャケットだけで飛ぶように売れた曰く付きのシロモノです。あのWACO JESUSのスカトロ・ジャケットを軽く凌駕するヘッド・ファXXング(自主規制(^_^;)!!!もはや内容なんてないよう(ココで笑ろてや、寒いけど...)通関で引っかかって輸入できなくなる前に、即ゲットして下さい(といいつつもまた再入荷しました)。


16467PROSTITUTEDISFIGUREM.gifPROSTITUTE DISFIGUREMENT/DEEDS OF DERANGEMENT
MORBID/MR103

オランダ出身のツインギターの5人組、ゴア・ブルータル・デスメタル・バンド、2作目。デビュー作同様死姦ジャケットながらモノトーンなのでそれほど強烈な印象はない、が内容は非常によい。ヴイヴイと唸る醜悪なボーカルと絶叫のツインボーカル・スタイルで責め立ててくれますが、ゴリゴリウニョウニョとメリハリのあるギターリフが印象的だし、何よりアタックの強いワンバスブラストを主体にした手数足数の多いドラムスによる目まぐるしい展開が強烈。切れ込むようなギターソロもあるし、EXHUMED風のグラインドメタルな部分もあってなかなか聴き応えのある全11曲32分!


THE PROTAGONIST/A REBOURS
COLD MEAT INDUSTRY/CMI65

スウェーデンのCOLD MEAT INDUSTRY御用達アーティスト、Magnus Sundstromのクラシカル・アンビエント・ミュージック。ダイナミックで壮麗な部分と、男性の妖しげな語りを導入したメランコリックな部分、ドラムとストリングスが織りなす悲壮感漂う部分など、いわゆるサウンド・トラック・アルバムです。


PROTECTOR/GOLEM & LEVIATHAN'S DESIRE
ATOM-H/13798CD

ジャーマン・スラッシュメタル・バンド、1988年と1990年リリース作のカップリング再発盤


PROTON BURST/SILENCE
ADIPOCERE RECORDS/CDAR045

インダストリアル・アンガー・デスメタル。初アルバム


13629PROVENANCE.gifTHE PROVENANCE/25TH HOUR BLEEDING
SCARLET/SC038-2

スウェーデン出身のフルート、ハモンド、キーボードも兼任する女性ボーカルが在籍するツインギターの5人組、ゴシック・デスメタル・バンド。演奏はブルータリティ溢れるギターリフで押しまくるヘヴィなデスメタルで、男性ボーカルは絶叫型。複雑な展開と緩急を孕みつつ、随所に女性ボーカルが美しく歌い、フルートが牧歌的な雰囲気を醸しだし、ハモンドが壮麗にバックを盛り上げ、キャッチーなキーボードが彩るといった、2重3重にも構成された作品。たとえるならDISMAL EUPHONYとWITHIN TEMPTATIONとNIGHTWISHを足して3で割ったかのよう。それ程密度が濃く、またデスメタルとしての基本上にそれらを散りばめたセンスは個性的で見事!FORGOTTEN SILENCEも真っ青の超お薦め作品。!!


15613PROVENANCE.gifTHE PROVENANCE/STILL AT ARMS LENGTH
SCARLET/SC0562

スウェーデン出身のフルート、ハモンド、キーボードも兼任する女性ボーカルが在籍するツインギターの5人組、ゴシック・デスメタル・バンド、2作目。絶賛した前作以上にさらなる進化を遂げており、男性の咆哮デス声とEmma嬢の美しくも儚げな歌声、アグレッシヴかつプログレッシヴな演奏といった昨今のゴシック・デスメタルの手法に加えて、そこに絡みつくハモンド、フルートといった何ともいえないアナクロニスティックなバランスが絶妙な雰囲気を醸し出しております。メランコリーでありメロディック、アグレッシヴでアグリーといったいくら形容詞があっても表現しきれないサウンドはまさにOPETHを彷彿とさせる出来。フィーメイル・ゴシック・ファンはこの世界観に酔いしれること間違いなしの必聴作!


PSYCHOFAGIST / HYBRID VISCERY/SPLIT
AMPUTATED VEIN/AVR004

イタリア出身のベース&ボーカルとギター&ボーカルの2人組テクニカル・ブルータル・デスメタル・バンドPSYCHOFAGISTと、ベルギー出身の4人組グラインド・デスメタル・バンドHYBRID VISCERYによるスプリット。PSYCHOFAGISTはドラムスは打ち込みながら、さすがイタリア産を思わせる目まぐるしい展開を導入したサウンドで、まるでCEPHALIC CARNAGEとCRYPTOPSYを足して割ったような感じ。オーソドックスな4人組のHYBRID VISCERYはボエボエと絶叫の掛け合い、ウゴウゴとしたギターリフ、タタタタとしたブラストビート全開のカンニバルなゴア・グラインド。どちらも音質は良く、高品質なスプリット作品、全16曲31分収録。


PSYCHOTOGEN/PERVERSE AND UNNATURAL PRACTICES
CRASH MUSIC/61017-2

1999年に元PESSIMISTのChris Pernia(ds)によって結成された4人組のテクニカル・デスメタル・バンド、デビュー作。ウニョウニョゴリゴリとしたギターリフに、絶叫も交える低音デスボーカル、手数足数の多いドラムスによるパワフルなサウンドです。とにかく演奏自体非常にヘヴィメタリックなカッコ良さを持っており、オールドスクールな速弾きのギターソロや細かな技を見せるベース&ドラムスがテクニカル派を唸らせるはず。スピード重視派のファンは物足りなさを感じるでしょうが、流れのある複雑な曲展開、ギターリフやベース、ドラムスのキメもバッチリだし、ただ「凄い」で終わらないブルータル・デスの巧さが詰まった作品。ビデオトラックなどを収録したエンハンスド仕様。


16545PSYCROPTIC.gifPSYCROPTIC/THE SCEPTER OF ANCIENTS
UNIQUE LEADER/ULR60013-2

ウォンバットとタスマニアンデビルで有名なオーストラリアはタスマニア出身の4人組、テクニカル・デスメタル・バンド、自主制作でアルバム1枚制作後、UNIQUE LEADERと契約してリリースされたセカンド作。風光明媚な観光地の島からこれほど熱いバンドが登場するとは・・・これはもうSPAWN OF POSESSIONのファンは必聴と断言!早口字余り絶叫とガテラルなツインボーカル、ザクザクゴリゴリとしたソリッドでスピーディーなギターリフ、ワンバス・ブラスト、ツーバス爆走を交えた目まぐるしく展開していくドラムスによるサウンドです。スウェーデンとオーストラリアでの同時進化なのかまさにSPAWN OF POSESSIONを聴いてるようでスゴい。複雑展開テクニカル・デスメタル・ファンは必聴の全9曲43分!


17165PUISSANCE.gifPUISSANCE/STATE COLLAPSE
REGAIN/RR0311-043

フランス(?)出身の二人組によるネオクラシカル・アポカリプティック・バンド、6作目のアルバム。基本的にはシンセサイザーを使ったアンビエント系のサウンドで、デジタルな冷たさとシンセによるロングトーンが醸し出す妖しく暗いメロディ、インダストリアル・タッチの重々しさ、クラシカルな重厚感ががあり、そこに男性の低音ボーカル(デス声じゃない)が囁くように歌っております。何曲かはビートをともなった曲もありますが、それもゆったりとしたダーク・インダストリアル調の曲だし、全体の雰囲気の中にあってはまったく違和感なく憂鬱感と破滅的なサウンドを構築しております。Cold Meat Industriy系のバンドがお好みの人は聴いて損なしの全8曲43分。


PULL DEAD/ROUGH RIDE
/PDCD001

ツインギターの5人組、自主制作盤。歯ごたえのあるギターリフにツービート主体のドラムス、アングリーボーカルで、雄叫びコーラスまで入ったスラッシュメタル。あくまでシンプルにスピーディーに展開する曲調は最後までノリがくずれることなく一気に聴けてしまいます。最初期のスラッシュ・ファンには思わずの拾いものでしょう。


PUNGENT STENCH/BEEN CAUGHT BUTTERING
NUCLEAR BLAST/NB0522

オーストリア出身のトリオ編成のスラッシュメタル・バンド、たぶん2作目。ボーカルはLOWデス声に踏み込んでいますが、演奏は非常にアグレッシヴかつテクニカルなスラッシュで、かっこいいギターリフにスピーディーな展開、緩急をつけたサウンドです。ツーバスでのフィルインや切れ込むギターソロ、アコギによる泣きのメロディや、スローでヘヴィな曲と、速い曲の配置など、1曲の構成、全体の構成も考えられており、一気に楽しめます。


PUNGENT STENCH/BEEN CAUGHT BUTTERING+2 BONUS TRACKS
NUCLEAR BLAST/NB540-2

オーストリア出身のトリオ編成のスラッシュメタル・バンド、1991年リリースの2作目のアルバムの再発盤、ボーナストラック2曲収録。ボーカルはLOWデス声に踏み込んでいますが、演奏は非常にアグレッシヴかつテクニカルなスラッシュで、かっこいいギターリフにスピーディーな展開、緩急をつけたサウンドです。ツーバスでのフィルインや切れ込むギターソロ、アコギによる泣きのメロディや、スローでヘヴィな曲と、速い曲の配置など、1曲の構成、全体の構成も考えられており、一気に楽しめます。


PUNGENT STENCH/DIRTY RHYMES AND PSYCHOTRONIC BEATS+1 BONUS TRACK
NUCLEAR BLAST/NB541-2

オーストリア出身の3人組、スラッシュメタル・バンド、1993年リリースの3作目の再発盤、ボーナス1曲収録。前作に比べるとよりシンプルでかつモダンなアレンジが施されたスラッシュ・サウンドです。ハードコア・タッチな部分もあり、ボーカルもアジテーション系。


PUNGENT STENCH/FOR GOD YOUR SOUL...FOR ME YOUR FLESH
NUCLEAR BLAST/NB0292

1990年のデビュー・フル・アルバム


PUNGENT STENCH/MASTERS OF MORAL SERVANTS OF SIN
NUCLEAR BLAST/NB677-2

1988年に結成されたオーストリアでもっとも醜悪なデスメタル・バンド、7年ぶり!の4作目!!まるで10年前に戻ったような創世記スウェーデン産のデスメタルを聴いているようです。ザクザクとしたリフや煽動型のリフを織りまぜ、Lowボイスの咆哮型ボーカルが呻いております。スピード感より緩急と展開を導入し、アグレッシヴかつヘヴィなサウンド。叙情フレーズやエモーショナルなソロもあるし、ベテランらしいきっちりとした演奏ですが、逆にスリルがないのも事実。再発された初期作品は、もっとスラッシュしてたのに。DISMEMBERやENTOMBEDの初期がお気に入りの人は聴いても良いかも。


PUNGENT STENCH/PRAISE THE NAMES OF THE MUSICAL ASASSINE
NUCLEAR BLAST/NB2932

レア・トラック集


PURGATORY/BESTIAL
PERVERTED TASTE/PT022

ドイツ出身のブラストビート・デスメタル・バンド、セカンド・アルバム。咆哮型と絶叫型を組み合わせたボーカルスタイル、ザクザクと刻まれるスラッシュ・リフに怒涛のブラストが疾走します。展開やブレイクをはさみ、リズムにも工夫がみられるので、ワンパターンな印象はなく、なかなか聴かせてくれます。全体的に低音を強調したサウンドなので、軽い雰囲気ではなく非常に重く、重量感のある疾走が楽しめます。前作のような散漫な印象もなく、ストレートにブルータル・デスメタルをやってるあたりもお薦め度大です。


PURGATORY/BLESSED WITH FLAMES OF HATE
PERVERTED TASTE/PT031

ドイツ出身の4人組ブルータル・デスメタル・バンド、3作目。パワフルな咆哮ボーカルとブラストビートの多用、蠢くようなギターリフによる怒濤の重爆疾走型サウンドです。前作までの、けっこうスラッシュ・リフを使ったサウンドに比べると、重量感とオカルトチックな雰囲気が増しており、ダークさとヘヴィネスを兼ね備えたブルータル・サウンドでようやくA級の仲間入りを伺わせます。巧みな曲展開や、メロディアスなインスト曲も収録されており(ひつこくないくらいの長さ)聴き飽きさせない構成も考えられています。ゲスト・ボーカルにAMON AMARTHのJohanが参加。


PURGATORY/DAMAGE DONE BY WORMS
PERVERTED TASTE/PT015

ドイツ出身の4人組、ブルータル・デスメタル・バンド、ファースト・アルバム。ボーカルは凄まじい咆哮型Lowボイスですが、演奏そのものは展開もあり、緩急もつけたサウンドで、ギターリフもジャーマン・スラッシュ系のものが中心。ドラムスはブラストビートも使いますが、決してそれだけじゃなく、重いバスドラの疾走感たっぷりなパートもあります。ただ後半にキーボードや女性ボーカルを導入したブラックメタルっぽい曲もあって、散漫な印象もあります。


PURGED/FORM OF RELEASE
METAL BLADE/3984141382

オーストラリア出身の4人組、デビュー作。この国のバンドってあまりオリジナリティがなくて、いつもどっかの誰かに似ている(そういえば日本のバンドもそうだけど)んですが、彼等はあきらかに初期METALLICA。もちろん楽曲のインパクトは比較にならないものの、演奏テクニックはしっかりしてるし本家や他のベイエリア・スラッシュはモダンな方向へ行ったので、今となっては貴重な存在かも。展開ありで、テクニカルなスラッシュが聴きたい人にはいいかも。


13631PURULENT.gifPURULENT/GARAVITO'S PEDOPHILIA TALES
MUTILATED RECORDS/MRCD001

でた〜コロンビア出身の3人組、ブルータル・グラインド・ゲロ・デスメタル。またもやINFERNAL SUFFERINGのAngres Garciaの名前がクレジットされており、音質抜群、マニアならそれだけで即買いです。ウニョウニョと蠢くギターリフ、手数足数の多い即興演奏的ドラムスといった中南米ゴア・ブルータル・サウンドを周到。特徴的なのはボーカルで、まるでバックの演奏を無視したような、地底で呪文を唱えるが如く、「ウヴヴヴ」と唸っております。これに比べればまだDISGORGE(もちろんメキシコの方)ですら歌ってると思えるほど。ありがちなナレーションやノイズもほとんどなく、全11曲一気に堪能できます。アヴァンギャルド、ヒステリック、インプロビゼーションと3拍子揃った作品!


16205PURULENTSPERMCANAL.gifPURULENT SPERMCANAL/HAVE THE MUNCHIES
LEVIATHAN/16205CD

チェコ出身の4人組、ブルータル・グラインド・デスメタル・バンド、4作目(?)。ボーカルは喉の奥で押しつぶしたような「グェグェ」とした吐き出しと、声が裏返ったような叫きが少々、シンプルなコードによるハードコア・タッチの曲調が中心。低音が強調されており、ズシズシとした重量感と軽いタッチのブラストビートの対比や緩急を使った曲調などなかなかの聴き応え。随所にピアノやブラシによるチープなジャズ演奏擬きが導入されており、ジャケット同様のファニーな味わいもあり。SEPULTURA「Refuse Resist」とNAPALM DEATH「Antibody」のライヴによるカヴァーを含む全15曲32分!


PURULENT SPERMCANAL/WE PITY WE DIDN'T KILL YOU ALL
LEVIATHAN RECORDS/LVRCD027

チェコ出身の3人組、グラインド・ブルータル・ゴア・デスメタル・バンド。全21曲30分弱。ボーカルは「グボボ」と呻くだけでもはや歌とは言い難く、まるで悪魔の声ですが、曲調はロックンロール・ベースのシンプルなリフと爆走ドラムによるサウンド。BLOOD DUSTERみたいな感じもします。曲間に導入されている女性ナレーションがエッチです。


16714PUSTULATED.gifPUSTULATED/INHERITED CRYPTORCHIDISM
GOREGIASTIC/GR004

コロンビア出身のINTERNAL SUFFERINGの中心人物Andres Garcia(g&vo)のサイド・プロジェクト、ファースト・フルアルバム。ドラムスは元BRODEQUINのChad Wallが参加。そのChadによる暴れまくるドラミングがスゴい。たとえどれほど「速い」と評されているドラマーがいてもこの手数足数の多さには驚かせられるはず。まさにこれ全編ドラムソロ状態で、ギュワギュワしたギターやボエボエのボーカルはそのオマケみたいな感じ。基本リズムをキープしながら目まぐるしくオカズを叩き込み、緩急展開自在に叩きまくっております。全14曲28分と短めですが聴き応え十分、バカテクドラム命の人必聴!


PUTREFIED/BODYBITS
SEVARED RECORDS/SR004

オランダ出身の4人組、ゴア・グラインド/ブルータル・デスメタル・バンド、5曲入りデビュー・ミニアルバム。かなり録音が重低音重視で、ディープなウルトラLOWボーカルが吠え、バックをウニョウニョのギターリフが蠢き、ブンブンしたベースが唸る中、トタトタした軽いタッチのスネアが小気味よいサウンド。ワンバスとツーバスのブラストに裏打ちのビートも適度に交えて、この軽いタッチのドラムスと他の演奏との相性が個性的。バスドラもカチカチした感じじゃなくズドズドと踏み込む感じだし、ボエボエと吠えるボーカルがスピード感よりも重量感を醸し出したINCANTATION風のUSブルータル・サウンド。


PUTREFIED/LIVE PLUGGED AND CRUSHING
SEVARED RECORDS/SR014

オランダ出身ツインギターの5人組、USスタイルのブルータル・デスメタル・バンド3作目で、2004年6月11日のライヴ6曲と1999年リリースのデビュー・ミニアルバム、そして2003年のフルアルバムをカップリング収録した作品。ボエボエと吠えまくるボーカルに、ゴリゴリのギターリフ、ポコポコのスネアにドチドチしたバスドラが怒濤の如く突進するサウンドを展開。やはりライヴでは再現するのに問題があるのか比較的シンプルな曲のみを演奏していますが、スタジオアルバムで聴かれる細かな展開を使った曲調、ドカドカとしたドラムサウンドはひたすらカッコいい。スタジオ作品は廃盤らしいので、まだ未聴の人は必聴の全18曲77分!


PUTREFIED/THE PUTRID REMAINS
SEVARED RECORDS/SR008CD

オランダ出身のツインギターの5人組、ブルータル・デスメタル・バンド、2作目。ボエボエのボーカル、トレモロ・リフとウゴウゴと蠢くギターリフによる暗黒系USブルデスですが、特筆すべきはドラムス。CONSOLATIONやUNLORDといったブラストビート主体のバンドにも在籍していたドラマーのToepがここではタメにタメた重爆音ドラムスを聴かせてくれます。というよりあまりにバスドラの音が前面に出すぎており、他が埋没しているほど。決して手数足数が多いわけではなく、要所でツーバス連打を決めつつオカズもバッチリみたいな感じ。スタタタとしたスピード感よりも重たいリズムによる重量感のあるサウンドが好みの人は聴いて損なし。


16160PUTRIDPILE.gifPUTRID PILE/COLLECTION OF BUTCHERY
UNITED GUTTURAL/UGR022

アメリカ・ウィスコンシン州出身のShaun LaCanneなる人物による一人ブルータル・デスメタル。ボーカル、ギター&ベース、ドラムマシンのプログラム、作詞作曲を一人でこなしておりますが、これがなかなか独りよがりで終わっておらず良い。ガテラルなボーカルと絶叫を交え、暗黒系のゴリゴリウゴウゴしたギターリフを主体にしたウネリのあるミッドな曲調に、マシンによるツーバスがまるで削岩機の如くズドドドとしており、当然の事ながら人間業ではないそのビートと醜悪なブルデスとのギャップがなかなか心地よい。ブラストビートはあまり多用せず、重量感のある音圧で一気に最後まで楽しめる全12曲32分!


PUTRID SCUM/PUTRID SCUM
PW PRODUCTIONS/01-01205

ドイツ出身の3人組、スプラッター・グラインド・デスメタル。全19曲35分のショート・グラインドの嵐です。演奏は比較的安定しているし、音質もまあまあなので、聴けます。


PYAEMIA/CEREBRAL CEREAL
UNIQUE LEADER/ULR004

オランダ出身のツインギターの4人組、ブルータル・デスメタル・バンド。下水道ボーカルとカチカチとしたブラストビート全開のドラムス、ウゴウゴとしたギターリフによるブルータル・デス一直線。マシンを思わせる正確無比なリズムが文字通り一定のテンションで続くので、よほどのマニアじゃないと飽きること間違いなし。しかしながら、派手さはないものの、そこそこテクニカルな聴かせ所があって、演奏面での破綻は全くなく、聴くのがイヤになることはありません。音質もきわめて良好だし、地味な印象ながら暗黒系ブルータル・デスの教本的サウンド。


PYOGENESIS/SWEET X-RATED NOTHINGS/WAVES OF FROTASIA
NUCLEAR BLAST/NB240-2

94年リリースの2nd.アルバムにミニ・アルバム、さらに2曲の未発表曲を加えた再発盤。


14798QUEIRON.gifQUEIRON/IMPIUS DOMINATION
MUTILATION/MUT016

ブラジル出身のベース、ギター&ボーカル、ドラムスの3人組、トゥルー・アンホーリー・デスメタル・バンド。地の底からの吐き出し系のデスボイスが唸りを上げますが、聴き所は断然演奏面。非常に音数の多いサウンドで、ギターとベースはユニゾン状態、ドラムスもタッチは軽いながらツーバス全開のブラストビートで隙間を埋め尽くしております。アヴァンギャルドで切れ込むような速弾きギターソロ、その合間も休みなくベースがリフを受け持っており、スケールをいっぱいに使ったフレーズが印象的。長めの曲調が多少ワンパターンな印象を与える部分がありますが、目まぐるしい展開を盛り込んだデスメタル・ファンは聴いて損なし。強力な専任ボーカルが加入すればとんでもないことになりそうなバンド。


12324QUOVADIS.gifQUO VADIS/DAY INTO NIGHT
HYPNOTIC RECORDS/HYP1077

カナダ出身のデス/スラッシュメタル・バンド、セカンド。前作を絶賛した当店の期待を裏切らない、否、それ以上の作品。(1)は小刻みにガリガリとしたギターリフにガトリング砲のごときツーバスがひたすらカッコいい!印象的なギターリフによる往年のスラッシュ然とした(2)(5)や北欧デスに通じる(3)(4)、泣きのギターをたっぷりと導入したインストの(6)、ダイナミックなギターとヒステリックで複雑なリフを組み合わせた(7)などどの曲も素晴らしい。スウェーデン出身で現在のデスラッシュ市場でデカイ顔してるバンドより遙かに刺激的。メロディアスなギターソロ、スラッシュリフ、ツーバスの疾走感、吐き出しボーカルなど、すべて一枚上手。往年のスピード・スラッシュ・ファンからメロデスファンまで必聴!!


7884QUOVADIS.gifQUO VADIS/FOREVER
HYPNOTIC RECORDS/VPCD961

カナダ出身のツインリードギターの4人組、デビュー作。(1)からツーバス連打、スピーディーなギターリフがからむ曲で、思わず惹きつけられます。(2)は北欧系のメロディック・デスに通じるアコースティック・ギターやヴァイオリンも導入しており、ツインのソロも非常にメロディアス。テクニカルかつ複雑な展開も難なくこなしており(特にインスト曲)、曲調もブルータルなものからスラッシュ、ハードコア風まで多彩!さすがはカナダ出身といわざるを得ないプログレッシヴ・デス/スラッシュメタル、これはお薦め品!!


QUORTHON/PURITY OF ESSENCE
BLACK MARK/BMCD66613

あのスウェーデン出身の一人ブラック・メタラー、QUORTHON(BATHORY)が、ソロ名義で出した作品。BATHORYと違って(1)は抜群にカッコいいギターリフを主体にしたノリのあるのパンキッシュなサウンドで、大いに期待!しましたが、全体的には、いろんなタイプのロックがつまっています。相変わらず、自己満足の世界に浸ってるようで、どの曲もコレといった決めが甘く、散漫な印象なのが残念。(でもソロアルバムなんだからこれで良いのか)マニア必携。